「ペンギン」 の由来

最近、水族館に足をよく運ぶ。
夏なのに、海に泳ぎに行くほど健康的ではなく、涼しいという理由だけで登山をしに行く勇気もない。
手軽に涼しい気分に浸りたいってことで自然に足が水族館に向かう。

その中で気になる存在を見つけた。ペンギンである。
ペンギンは各地の動物園や水族館で気軽に見ることができるが彼らは主に南半球に生息する飛べない海鳥。
一昔前なら大変貴重な存在だったはずだ。その歩き方が可愛らしすぎて尚且つ自己主張が弱すぎるから存在感は薄いかも知れないが十分メインデッシュになりうる存在のはずだ。
でもなんで日本国中こんなにどこにでもいるのだろう。

それは日本では、捕鯨船団がペンギンを捕獲して連れ帰ってきたからなのだそう。
元より漁業が盛んであることから餌となる魚類に困ることもなかったため飼育がし易く、その後繁殖技術も自然と進んだ。
現在では世界で飼われているペンギンの1/4が日本にいるとまで言われているとか。
日中国交正常化の時にはジャイアントパンダの返礼として、ニホンカモシカとともにケープペンギンが中国に送られたという歴史もあるらしい。
日本にはいるはずのないものが、こういった使われ方をしているのも不思議だがとにかく日本にペンギンが多いのはこういった理由と経緯からなのだそうだ。

■「ペンギン」の由来

ペンギンの由来には有力なものが三つほどある。
一つ目はラテン語から。ラテン語の pinguis(肥満)という言葉から来ているという説。
15世紀後半以降、大西洋を横断したスペインのタラ漁師が、北西大西洋のニューファンドランド島周辺で飛べない潜水性の海鳥を見つける。
おそらく、今の学術名で言うオオウミガラス。
これをスペイン語で penguigo(太っちょ)と呼んだのが始まりで、16世紀にこの語が英語に入って penguin となったとする説。

二つ目はウェールズ語説。
古代ウェールズ語の pen-guyn(白い頭)に由来するというもので、オオウミガラス(頭部が白い)を指す語として12世紀ごろから使われていたという説。
ただこれには、はっきりとした記録が残っていないため疑問視する声も多いよう。

最後は再三登場してきたそのオオウミガラスからきたのではないかという説。
上記が示すように、語源的に「ペンギン」はオオウミガラスに由来する可能性が高い。
しかし、オオウミガラスのみを指す時代が長く続いたわけではなく、
オオウミガラスと(南の)ペンギンが「ペンギン」と呼ばれるようになったのはほとんど同時期らしい。
オオウミガラスは乱獲により17世紀ごろから激減し、1844年には絶滅。
これにともない、「ペンギン」は南のペンギンを指すことが多くなり、ついには完全に南のペンギンだけを指すようになったというもの。
オオウミガラス(大海烏、*Pinguinus impennis*) は、チドリ目・ウミスズメ科に分類される海鳥の一種。
かつて北大西洋と北極海に広く分布していたらしいが、絶滅の為イメージ画しかなく。
もちっろん写真はない。
全長約80cm、体重5kgに達する大型の海鳥で、ウミスズメ類の中では抜きん出て体が大きかったのだそう。
くちばしが大きく、横に数本の溝があった。脚は黒くて短く、極端に尾の近くに寄っていた。
翼は短く、長さ20cmほどで、飛ぶことができなかったxとのことだから確かにペンギンに似ていたようだ。
三つの説はそれぞれ結びついていて、なんとなくと勘違いからペンギンは生まれたと理解するのが正解のようだ。

ちょっとペンギンの話由来を終えたわけだか、 ちょっと気になったペンギンのお話をいくつか。
ペンギン (英語: penguin) は、鳥類ペンギン目(学名 Sphenisciformes)に属する種の総称。
今では使われることは稀だが、「人鳥(じんちょう)」とか「企鵝(きが、企は爪先立つの意、鵝はガチョウ)」という和名もあるのだそう。
このことはそれだけ日本に馴染みの生き物ともいえるだろう。

確かに漁に出て、ペンギンが歩いていたら屈強な男でも子供のお土産にと捕まえるのに奔走しそうだ。
最小種はコガタペンギン(リトルペンギン、フェアリーペンギン)で体長は約40cmほど。
現生最大種はコウテイペンギン で、体長10お~130cmに達する。
ただし、絶滅したジャイアントペンギン や、ノルデンショルトジャイアントペンギン は更に大きかったらしい。
あまりに大きくて、成人男性と同じくらいだったらそれはそれで怖い。
きっと「かわいい~」なんて声は飛ばないことだろう。

世間一般では「脚が短い」と思われているが、実際には体内の皮下脂肪の内側で脚を屈折している。
関節はこの状態のまま固定されているので、脚を伸ばすことはできない。
体外から出ているのは足首から下の部分だけである。
成鳥ではほとんど脂肪に隠されており表面上見えないが、生後まもなくの脂肪の少ないペンギンではその骨格がはっきりと見てとれる。
これも何かの番組で聞いたことはあったが、実際に想像すると不気味だ。
ある意味で着ぐるみを着ながら歩くようなものであり、あの歩き方に同情する。

最後に個人的には最大の特徴とも言えるショッキングなニュース。
ペンギンは同性愛の象徴と言われているらしい。
ペンギンには同性愛行動が存在するのだそう。
ノルウェーのオスロ自然史博物館では、世界初の「生物の同性愛」がテーマの展示会が催されたことがあるそうで、そこでペンギンも大々的に取り上げられる。
同性愛自体が自然界でも珍しいことではないという事実が研究によって世界中で確認されている。
同性同士のペアのペンギンは、ドイツの動物園や日本の登別マリンパークニクスなどでも存在が確認できるとか。

さぁ皆さん。
水族館に出かけましょう。
昨日とは違った目でペンギンが楽しめるはずです。


キングペンギン ビニールモデル


ペンギンガイドブック





著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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