「天邪鬼(あまのじゃく)」 の由来

自分の性格を一言でたとえることのできる素敵なことばを見つけました。
それは天邪鬼(あまのじゃく)。つまりひねくれ者。
この「あまのじゃく」の由来については、漢字で見ても分かるように天邪鬼という生き物(存在? 神様? 鬼?)からきているということなので調べてみましょう。

天邪鬼(あまのじゃく、あまんじゃく)とは、悪鬼神もしくは小鬼のこと。
妖怪の一種とされ、「河伯」「海若」とも書くのだそうです。
ただ、その鬼も日本と中国ではそのルーツが異なります。
どちらの国にも存在した悪鬼が習合することで生まれたのが天邪鬼のようです。
仏教では人間の煩悩を表す象徴として捉えられてきました。

例えば四天王や仁王に踏みつけられている小さな鬼たち。
日本古来の「天邪鬼」は、日本書紀・古事記にある天稚彦(あめのわかひこ)、天探女(あまのさぐめ)といった神様に関係するといわれています。
「あまの~」という名前からもその由来がきていることは容易に想像できますが、「天探女」については、天の動きや未来、人の心などを探ることができたといわれており、この説話から「人の心を読み取って反対に悪戯をしかける小鬼」が生まれたとも考えられるということです。
天探女は悪者ではなかったのですが、天稚彦に告げ口をしたという一件から天の邪魔をする鬼、つまり天邪鬼となったとも言われています。

また、古典は絶対でないため実際に人の心の内を探り意に逆らうことばかりするという、ひねくれた神だったという説も有るようです。
どちらにしてもどれにしても、「人の心を見計らって悪戯をしかける子鬼」から転じて、現代のような「他者(多数派)の思想や言動を確認したうえで、
あえてこれに逆らうような言動をするひねくれ者のことを天邪鬼と言うようになりました。

確かに自分にもそういったところがあるかもしれないなと考えながら今日は書きました。
それに加えて自分が天邪鬼な理由は、人と同じが好きではないことがあげられます。
逆らうことで目立ちたいだけなのかもしれないし、全員が同じ方向を向くことの怖さを知っているからあえてストッパーの役割を果たしたいのかもしれません。
他の人よりよりたくさんのことを考えていて、想定していることだけは明らかで、そういった意味では天探女に似ているような気もしてきます。
いろいろなことが分かるからこそ少しからかってみたくなるのかもしれません。
みんなが選んだ選択肢が明らかに間違っていると分かったときなどは特に張り切ったりします。

なぜそのような愚かな選択を多数の人間が選ぶのか・・・
誰かに流されていないかい?よく振り返って考えてみなさいよ。
鬼の誘いが的を得ている可能性だって否定はできないものですよ。
誰の心にでも鬼は存在するものかもしれませんし、見える鬼や見せている鬼よりもむしろ隠れている鬼のほうが怖くないですか?
人の心の奥底に隠れた鬼のほうがね。


座右の古典 ―賢者の言葉に人生が変わる


この言葉の語源を言えますか?―当然のように知っておきたい日本語 (KAWADE夢文庫)





著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

1コメント

  1. 翔 - 2013年2月15日, 8:04 PM Reply

    Amazonのロゴの下の矢印は、Aからzまでですよね。
    それは、全部の商品が揃っている意味だそうですよ。

一言コメントする

メールアドレスは公開されません。

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)