「堂々巡り」 の由来

意味1
同じような思考や議論が繰り返し、少しも先に進まないこと。
意味2
国会で議員が演壇上にある投票箱に順々に投票すること。
なんとなくこの言葉を聞くと、悩んでいる姿が想像できます。

行ったり、来たり、行ったり、来たり、行ったり、来たり・・
その漢字を見るならお悩みなのはお坊さんなのかもしれません。また禅宗??
お堂の中を行ったり、来たり、行ったり、来たり・・
何かを待っているのか、結論を迷っているのか、説教の題材が浮かばないのか・・
行ったり、来たり・・
私はきっぱり由来を調べてみます。

堂々巡りの由来
堂々巡りとは、信徒や僧侶が願い事を叶えるために、神社やお寺のお堂の周りを何度も回る儀式のことからきたそうです。
お寺はわかりますが、神社?
神社はお堂とは言わない気がしますが。それならお百度参りってのがあるはずです。
お百度参りご存知ないですか?
元は、近くの氏神神社や有名な社寺に、百日間毎日参拝するというものだったそうで、これを百日詣といったそう。
それは知りませんでした。しかも、、お寺でもいいんですね。これも初耳です。
その百日詣が簡略化、また、百日もかけていられない急を要する祈願があって、一日に百度参るという形に変わり、百日詣の代わりにお百度参りになったそう。
時間のない現代人向けのお参り方法ですね。
方法は、社寺の入口から拝殿・本堂まで行って参拝し、また社寺の入口まで戻るということを百度繰り返す。
入り口から近い場所を選びたいですね。それではご利益ないかな。
回数を間違えないように、小石やこより、竹串などを百個用意しておいて参拝のたびに拝殿・本堂に1個ずつ置いたりするそうです。
これはかなり大事ですね。最後に補足・忠告。
百度参りは人に見られないように行ったほうがいいとか、裸足で行った方がより効果があるなどとも言われる。
つまり、きっと、たぶん、願いの為に労を惜しまない姿を神様、仏様にお見せするってことなのかな。
こう書いてみると「堂々巡り」=「お百度参り」って気がしないでもないです。
また堂であってもお堂のお寺だけでなく拝殿の神社も含む。
つまりは神も仏も一緒?
拝拝巡りではだめ?などと勝手なことも書いてみます。

と解決したところで別の説もみつかりました。
昔、中国に二人の拳法の達人がいたそうです。
一人「堂虎」 もう一人は「堂高」 どちらも無敵と呼ばれるほど強かったそうです。
しかし、二人とも苗字が同じ「堂」であったことから、ライバル視し、また周りもどちらが強いのかを噂し始めたそう。
そして当然のように二人は、得意の拳法で勝負することとなった。
しかし、三日に渡っても双方譲らず、結局勝敗はつかなかったそう。
そしてそれ以降も二人は争い続けたとか。
そこから、勝負がつかない、いつまでも同じことを繰り返すことを堂々巡りというようになったとする中国説(私が勝手に命名)。

何はともあれ、同じことを繰り返し続けることを「堂々巡り」というようになったそうです。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

2コメント

  1. ノブちゃん - 2018年6月9日, 3:51 AM Reply

    無機質な辞書的表現でなく、とても人肌を感じる心地良い表現で、思わずニヤっとさせられました。こんな辞書もあったらなぁと思ってしまいます。

  2. カンちゃん - 2020年7月9日, 9:33 AM Reply

    お堂の縁側をぐるりと何周かして願を掛けるというのは実際に経験したことがあります。なので堂々巡りの語源といえば、ああ、あれのことかと思っていたのですが、検索してみるとあまり一般的ではないようですね。確かに後ろの縁側がなく、一周できない構造のお堂も多いですし。また、この風習が言葉よりも古いのかどうか、つまりこの言葉があってのちにこの風習が出来た可能性も考えられますね。

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