「カーボン」 の由来

あんなに軽くてしなる釣竿って不思議だって話になった。
その素材は何かという議論を何も見ずにしてみた。
とりあえず原点は竹竿だろうということには一同納得。
長くて軽くて一本だから強度もあってこれはもってこい。
なんとなく中国の古い水墨画を思い浮かべてみても間違いはない。
しかしその先が難航を極めた。

今売られている竿の柄は旧来型の木目調が多い。
でもそれは完全に見た目だけで明らかに人工の素材っぽい。
(もちろん高いものは厳選された竹などでつくられ○万円もするのだろろうけど。)
それは金属系なのか、自然系なのかといったワンピースのキャラの属性にもにた討論が繰り広げられる。
そこで私はドヤ顔で「カーボンだ!」と言い放ったのだが、その根拠は小さいころに買った一本の竿の箱に書かれていた「カーボン」の文字からのものでありいざカーボンて何よ?って会話になったら後が続かない。
釣竿ひとつとっても我々は道具に頼りすぎて無知だということに気付かされた。

家に帰り早速調べてみると、いくつかの素材が判明した。

まずは竹。
これは説明の必要もないだろう。

次にスチール。
これは缶でもおなじみの素材だが、単純に考えてもその重さから最近は頻度が減っているらしい。

お次はガラス繊維。
これはガラス繊維強化プラスチック(通称グラスファイバー)のことだそう。
軽いものが投げやすく、魚の引きを楽しめながら強い引きも吸収して寄せてこれる柔軟さを持っているそうで投げ釣りにはもってこいというわけだ。
しかしこれも若干重さに課題が残る。

そして真打、炭素繊維。
これが現在最も普及している素材の釣り竿だそうで炭素繊維強化プラスチックを用いた釣り竿でカーボン竿、グラファイト竿などと呼ばれるらしい。
カーボンのグレードも豊富なため、軽く様々な調子の竿が作れるのが特徴なのだとか。
やはりカーボンじゃないかというわけだが、ではカーボンとは何?という話を勉強しておかないとまた恥をかく。

■「カーボン」の由来

カーボン(Carbon)とは、元素としての炭素のことでその由来は「炭」から。
釣竿に用いられるカーボンとは、いわゆるカーボンブラック(carbon black)のこと。
これは工業的に品質制御して製造される直径3-500nm程度の炭素の微粒子。
粒の大きさやそのつながり、表面性状をさまざまに変えることによりその特性を変えて、製品を作り出すというわけだ。

ゴムとなじみがよい性質を持たせやすいので弾力がつけられるのは大きいのかもしれない。
カーボンブラックを補強材として含む製品として代表的なのはタイヤ。
他に黒い色を利用した黒色顔料、塗料、印刷インキ用の着色顔料などが有名とのこと。

なるほど世の中にはわからないことが多いものである。
竿が炭でできていたとは。
だから黒い竿が多いんだなんて単純に思っちゃった人は、今度は釣りの方をよく勉強してくださいね。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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