「リンチ」 の由来

「リンチ」その表す意味は、集団で、一人ないし、少数の人間をボコボコにすることであります。
これは我々の認識。
ただこれを辞書でひくと「正規の法的手続きをとらずに、民衆や団体内において行われる私的な制裁・私刑のこと」を言うそうです。
調べてみないとわからないものですね。
日本でよくニュース等で見かけるのは、中高生が集団で何人かの友人・知人を河原などに呼び出し暴行するといったもの。
年々低年齢化している上に女性が女性に暴行するといったケースも増えているようです。
男だからこう、女だからこうといったことはないですが、やはり私など男性の立場では女性のリンチ事件はとてもショッキングです。
また少年の残忍さにも心を痛めます。
日本においてこういった制裁方法をリンチとよんでいますが、辞書の意味そのままだと、中国のケースを思い出します。
私はいったことがないので、話に聞いたことですが、中国では公の場で死刑の執行や集団リンチが行われるのだそうです。
ある意味でそれは「見せしめ」とのこと。
多くの人間が生活しているためそれだけトラブルも多いのでしょう。
また、裁判などをしている余裕(お金も時間も)がないこともその理由の一つかもしれません。
兎に角、観光客の目に付くような場所でもリンチと呼ばれるものが行われているのだそうです。
ますます足が遠のきますね・・

■「リンチ」の由来

リンチは、1770年代に、アメリカバージニア州で私的法廷を主宰していた「Captain Wiliam Lynch(キャプテン・ウイリアム・リンチ)」という人の名前が語源なのだそうです。
悪名高き人なんでしょうけど・・こういった由来に自分の名前がつくのは・・・・ですね。
アメリカは独立後、連邦政府が軍備縮小していきました。
確かにこれは自然な流れといえますが、
そのため、治安維持機能が低下してしまったのです。
それに加え、フロンティアへの進出が伴って行政や司法が、追いつかなくなってしまっあのです。
無法地帯?
そこで共同体の自衛手段として、自警団による「私刑」が横行しました。
自警団が警察に代わって犯罪者を捕らえ、裁判所に代わり暴力で刑罰を与えたのです。
リンチは、私設法廷で正規の手続きによらず、
残酷な刑罰を与え続けたのでした。
そのような刑罰をいつしか「lynch law」と呼ぶようになったのでした。
この「lynch law」は、日本で名詞として使われている「リンチ」と同じ意味で、英語での「lynch(リンチ)」は、「リンチにかけて殺す」という意味の動詞となります。

リンチさんはどんな気分で刑を執行したのでしょうか。
楽しんでいたのでしょうか。
それとも治安のためにしかたなくなのでしょうか。
私は最近の法治国家に疑問を持っています。
殺人者であっても裁判に数年・数十年。
極刑が決まったとしても刑の執行に更に数年。
加害者の苦しみより被害者の苦しみのほうが当然大きいはずなのに司法はそれを無視している気がします。
法廷では無実を主張してみたり反省どころか開き直りで殺してくれと叫んでみたり中には反省の態度を微塵も見せない加害者。
もちろん「私刑」がまかり通ったら大変なことになってしまいます。
が、リビアのカダフィ大佐の最後などを見ると民衆が裁く「私刑」にも正義があるような気がしてなりません。
平和な国、日本の「リンチ」は卑怯以上の何ものでもありませんが。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

一言コメントする

メールアドレスは公開されません。

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)