「景気」 の由来
「景気がいい」
この国の人のモチベーションはこの言葉一つで大きく変化するようです。
かくいう私はバブルを経験していない世代。
それでも普通に生活できているからそれほどそれを望んでいません。
ただ、麻薬と一緒でそれを経験してきた人々にとってはできればそうあってほしいと強く願う、見果てぬ夢として永遠に付きまとうのかもしれません。
日本には4大景気というものがあったそうです。
高度経済成長の始まりで1954年12月から1957年6月までに発生した神武景気、1958年7月から1961年12月まで42か月間続いた岩戸景気、1965年10月を景気の谷、1970年7月を景気の山とするいざなぎ景気、そして記憶に新しい1986年11月を景気の谷、1991年2月を景気の山とし、51ヶ月続いたバブル景気であります。
こうしてみることで、気づいたことがあります。
それはキーパーソン「団塊の世代」の存在です。
戦後の復興特需ということは言うまでも無いのですが、そこにその象徴ともいえるこの世代が絡んでいるのではないかということです。
前の三つの山は、この世代の成長期となります。
生まれ、育つ中でたくさんの物とお金を必要とし、その需要が自ずと伸びたということです。
そしてそこから若干の年数を経たバブル景気。ちらは団塊ジュニアの時代となります。
数の多い世代の生んだ子供の成長期ということです。
ここで日本は空前の成長を見せたのですが、実はこれはただの数の原理ではないかということなのです。
そしてそれに続き、我々団塊ジュニアの更にその子供が成長期に入る時代の流れとなってきました。
ということは、そろそろ再びバブルがやってくる周期ということ。
ところがどうでしょう。
その間に日本は少子高齢化を迎え、消費世代が益々減り、生産世代は生産も消費もせずにただただ医療費、つまりは国費だけをむさぼる世代となりつつあるのです。
景気対策景気対策と、バブルを今一度!という国民感情をあおり、政治はどこの政党も我々に任せれば景気が良くなると嘯きますが、もしかしたらそんなことは誰もできるはずが無いのかもしれません。
少なくても数年以内には無理であるということは明らかなのです。
今すぐに、たくさんのカップルが誕生してもその家庭に子供が生まれ益々お金のかかる子育て時代へ移行するには、少なくても数年長ければ数十年を要するからなのです。
もちろんこれは私の考え、皆さんはどうお考えでしょうか?
■景気の由来
「景気」この漢字の第一印象が示すように、(景色とか風景とか)もともとは和歌において「景色や雰囲気」またそれらに関する表現といった意味で使われていた言葉であります。
文化的な用語であり、歌や画の世界の言葉と考えるのが適切なようです。
ただ景色を描写するだけではなく、その場で感じたことや読む人をその場にいるような気分にさせるといった芸術の持つ奥深さも表現することが大切だったようです。
それが転じることでいつしか、実体経済だけではなく世間一般の雰囲気まで含めた経済の動きとして捉えることを「景気」と呼ぶようになったのだそうです。
んん・・・大変難しい表現です。
景気とはあたりの景色の「精気や力」のことという文句も見つけました。
物が売れないデフレ。
金融緩和に公共事業、ばら撒き、減税などなど・・・
景気対策が叫ばれていますが、本当にそんな政策で景気は上向くのでしょうか?
世の中に経済学者は山ほどいるのに景気が上がらないのはなぜでしょう?
それはもしかしたら、ただの頭数の問題なのではないでしょうか?
景気を考える最善策は、もしかしたら幸せの価値観の再構築なのかもしれません。
時代の雰囲気までよむことがこれからの政治に求められることかもしれませんね。
池上彰の お金がわかれば世の中がわかる (マガジンハウスムック)
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