｢鯵（アジ）｣ の由来

「アジ釣りに行こうよ。」
友達に誘われました。
釣りも好きだし、興味はあります。
しかもアジだから食べることもできる。
でも海っていったらなんとなく敷居も高く感じる。
予備知識もなく、行った先で船なんかに乗せられてゲロッたら格好悪いし・・・
仕事先の釣り好きの店長に聞いてみたら、どうやら沖に出なくても釣れるらしく場所もここからだと二時間程度だろうとの事。
それなら大丈夫だと約束していざ当日。

説明不足だよ～。
うちに来たときには車には親子連れが乗ってるし(二人で行くものだと・・)
行き先も二時間を越える長丁場。
初対面だしちょっと気まずいじゃないか・・
午後二時に出発したので、四時過ぎに釣具屋、現地に五時に着いた。
場所は港の中で漁船がたくさん繋がれている。
周りは堤防に囲まれてるので波も穏やか。
すでに何組かの親子連れやカップルも釣りを楽しんでいる。
早速見よう見真似で仕掛けを完成させる。
カゴの中にコマセ(餌)をたっぷり詰め込んで水中で散らし魚をおびき寄せて引っ掛けて釣る、確かサビキ釣りって名称。
釣り人に言わせれば邪道なやり方である。
彼らは釣れれば、より難しい釣りで成果をあげることを楽しむため、針が一本だったりワームやルアーなどの擬似餌で狙ったりする。

さて、サビキ釣りを始めるわけだが、一向に辺りがこない。
隣の親子はというと、それがジャンジャン連れている。
子供にいたっては、「おじさんお魚あげようか？」とか「～したほうがいいんじゃない？」
すでに師匠気取りだが、悪気がなく本気心配してくれているようなので小突くこともできない。
ようやくあたりがきて引き揚げてみると大きさは20センチほどとさほどではないが光沢の見事なアジだ。
それを切っ掛けに数本を上げるが遅すぎた。
潮の満ち干きと共に、パッタリとあたりはなくなった。
まぁ初めてだし、我ながら上出来だ。家族の人数分ほどは釣り上げた。
連れてきてくれた友人はもっとあがってもいいはずだと首を捻っていたけど十分に手ごたえも楽しめたし、食べられるっても有難い。

■「アジ 鯵」の由来

「アジ」と聞くと、「味」とか「アジがある」とかその二文字はいくつかの印象を我々に与えてくれる。
「アジ」の由来は、旧暦の三月より旬となるので魚偏に参と書くという説があるようだがそれは誤りであって、鰺の字は生臭いという意味があるらしい。
でもその漢字「鯵」についても、元は魚偏に「繰」だった右側を日本人が「参」と書き間違えたのだという説もあるから何を信じればいいのか。
だから漢字の「参る」には何の意味もないと考える方がいいようである。
初心に戻って本題の「アジ」の名前の由来を調べると、そのアジの美味しいところからきているというから回り道が必要なかったようである。
つまりアジは「味」とのことで、食べて美味しいから「アジ」ってことになる。
「イワシ」とか「サバ」とか味のいい魚は他にもいくつかいるけど、なぜアジなのか？これらの魚も含めて、地方によっては方言で漁獲量の多い美味しい魚全般を「アジ」と呼ぶのだそう。
その中でも一番とれたからこの魚が「アジ」と呼ばれるようになったと考えればいいらしい。

確かに持って帰って食べたんだけど、新鮮でしかも自分で釣ったせいかとにかく美味しい！
小さいせいか身も引き締まっていて一匹がすぐなくなる。
はっきりいって家族一人に一匹ってのは何のおかずにもならないって程度でアジが良かったせいで、皆からいい意味で大ブーイングを食らった。
釣る為の設備投資は指一本ほどかかったので、今日の魚は一匹1000円ほどの単価となったわけだけど、釣り体験も含めると、まさにプライスレス。次の出張も近いうちに巡ってくることだろう。

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