「ポスト」 の由来

最近はメールで事が足りる時代になり、数が減っているわけでもないのに目立たなくなった気がします。
たまに原稿など書面を送る場合でも大きさや運賃などの点で私もメール便を利用してしまいます。
それでも仕事以外の大切な相手に、大事な文を届ける時には季節の切手などを貼ってこの赤い箱の前に向かいます。
ポストです。たぶん英語からなのだろうな・・と予想しつつ、よく聞く言葉、ポスト~といった世代交代を表す言葉も絡めつつ今日は調べてみましょう。

調べてすぐに英語であるという結論がでてしまいました。
post  柱 地位 ポスト 郵便 郵便物
英語のPOSTの語源はラテン語で ponere (置くという意味)の過去分子女性形 postia からきているのだそうです。
ドアの側柱を意味するラテン語 postis に由来するのが、支柱という意味でのポストとか。
そういえばサッカーにもゴールポストってのがありましたね。
支柱に置くものが「ポスト」ってことでしょうかね。
ちなみに関連語 poster  ポスター 広告ビラ
語源はpost(掲示する)+erだそうです。

では日本独自の呼び名はなかったのだろうか?
明治4(1871)年に日本で郵便制度が始まりました。
日本で最初のポストが誕生したのもこの時です。
その時は「書状集め箱」と呼ばれていたそうです。写真参照
書状集め箱は東京に12カ所、京都に5カ所、大阪に8カ所、そして3都市を結ぶ東海道の宿場62カ所。
まだまだ身近なものとはいえません。
明治4(1871)年4月20日、新しい郵便事業が開業。
この時は「書状集箱」「集信箱」と呼ばれました。
明治5(1872)年には全国展開され、郵便局の数がぐっと増えました。それに伴いポストも多数必要となりました。
そこでできたのが杉板を四角い柱のように組み合わせ、かどに鉄板を張って黒いペンキを塗った「黒塗柱箱」(黒ポスト)であります。
黒ですか。なんとなく聞いたことはありました。
明治34(1901)年になると火事に強い鉄製の赤色丸型ポストが考案されたそうです。
ポストの位置がわかりやすいように赤にしたそうな。
やっと今の形ができあがりです。名前は?
明治時代の呼び名
黒ポスト 俵谷式ポスト 中村式ポスト 回転式ポスト 航空郵便専用ポスト
つまりこの時にはすでに「ポスト」が西洋から入っていたそうです。
でもその後を調べれば、終戦後あたりから
郵便差出箱1号(丸型)  郵便差出箱1号(角型)
郵便差出箱3号 郵便差出箱7号・・・
と、郵便差出箱という名前が付けられたようです。
でも呼びづらいから皆ポストと呼んでいたのでしょうね。

補足!速達専用の青いポストって知ってますか?
もう一つ関連して「はがき」も調べてみました。
葉書  postcard , postal card
端書とも書き、「はしがき」つまり「端・書き」からきた言葉だそうです。
つまりノートなどの端っこのメモ書きってことなのかな。
昔は葉っぱに書いたからなのかと思っていましたが勘違いですか。
それについては、「タラヨウ(多羅葉)」という木から「葉書」の「葉」が来た、など諸説があるそうですが、確かな証拠はないそうです。
まぁしかしノートにメモにみんな英語。
言葉の語源は結構英語がヒントなのかもしれませんね。
長い名前や難しい名前は英語にさらっと置き換えられてしまうのかもしれません。
最近の女子高生の短縮する流行語になんだか似ている気がしないでもないですね。
正式な名前、日常語、俗称、通称、物には色々な顔があるようです。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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