「ラムネ」 の由来
たまに飲みたくなるんですよ。
さすがにそれは夏に多いですが。
どういうわけか、この独特の容器はそれなりの雰囲気を持つ場所に似合います。
たとえばそれは、夏祭りや花火大会、そして最近では某デパートの駄菓子やなど。
味音痴の私は、ただのサイダーもどきという認識で、あの非対称な入れ物と必要とは思えないアクセサリーのようなビー玉、自分で開けるという行為の後の必ず吹き零れる理不尽さ。
そして決定的なあの量の少なさ。
よくよく考えればなぜ未だに残っているのかも、なぜたまに飲みたくなるのかも疑問ばかりである。
今日はそんな「ラムネ」の疑問と、ついでに由来を調べてみたいと思います。
容器の話
ラムネといえば、独特の瓶とほぼセットの形で知られている商品であります。(写真参照)
上から5分の2ほどの位置にくびれが設けられ、口とくびれの間にラムネ玉と呼ばれるガラス球が封入されています。
このラムネ玉は、間髪を入れずに瓶をひっくり返すと、内部の炭酸ガスの圧力で口部のゴムパッキンに押し付けられ、瓶が密閉されます。
炭酸飲料の内圧だけを利用して密封する仕組みってわけですが、それって何か意味はあるのでしょうか。
容器全体については、栓まで含めてリサイクルが可能であり、リターナブル容器という利点があるようです。
瓶は洗浄して再使用され、平均で25回ほど使用されるそうです。これは環境にもやさしいですね。
またデメリットの話になりますが、私の指摘した噴出すについては、
開栓の際に瓶を斜めに傾けると、泡を出さずに開けることができるそうです。
これはお役立ち情報ですね。(理由はわかりませんが)
また、コップに注ぐ際に瓶を傾けると押し込まれたラムネ玉が再び上がって口を塞いでしまうことがありますが、
多くの瓶には口の手前にくぼみが付いており、そこに玉を引っ掛けるとこれを防ぐことができるとか。
それが非対称な理由のようです。
やはりコツや仕掛けがあったのですね。
いちいち頷いてしまいますが、皆さんは知ってましたか?
昔はもちろん、広くつくられた口にラムネ玉を入れたあと、口を熱してすぼめるという作業で作られていたそうです。
最近は口はプラスチックになっていませんか?
それはゴミの分別のために玉を取りやすくしたり、再利用の際の洗浄の都合からです。
時代と共に若干の変化はあったようです。
そろそろ由来
最初にラムネって何?って話から始めなければなりません。
ラムネとは、炭酸水に、酸味や甘味・香料などを加えたもので、サイダーとほぼ変わりはありません。
その香料にヒントがあります。それはライムやレモンなのです。
ラムネが日本に最初に出現した時には、我々の良く知る人物が関わっています。
それはペリーです。
彼が浦賀に来航した時、ペリー艦隊の乗組員が日本側の交渉役を接待しようと振る舞ったのがまさに「ラムネ」でありました。
驚きですね。
おそらく炭酸水なんて日本にはなかったでしょうから、きっと最初は毒でも出されたのかと思ったはずです。
当初は、「レモン水」とか「オランダ水」と呼ばれていました。
ラムネという名称は、イギリスからもたらされたレモネードが転訛したものだそうです。
当時のビンは、ビー玉ではなくコルク栓だったそうです。
ちなみにビー玉(ラムネ玉)のアイディアもイギリスのものだそうですが、現在その母国には同様のビンは現役では使用されていないそうです。
日本で守られているのも不思議ですね。
豆知識
ラムネはびん詰めコーヒー飲料等と同様に、「中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律(中小企業分野調整法)」
に基づき中小企業に独占的に生産されており、大企業は製造に参入できないのだそうです。
なるほど!だから大手の自販機には入ってこないわけですね。
ある意味素晴らしい法律かもしれません。
量より質で守られてきたラムネ文化。
これからも夏の脇役としていつまでも我々を楽しませて欲しいものです。
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