「ダイヤルQ2(ダイヤルキュー)」 の由来

ダイヤルQ2といえば、アダルト情報といったイメージはかなり広く浸透しているのではないだろうか。
いわゆる「ツーショットダイヤル」ってやつ。
実は私も一度だけ利用したことがある。
確か渋谷で「一時間○百円」と宣伝文句をうたっていた某店舗。
興味本位で社長と二人で入店した。(あ この社長というのは友人のあだ名ね)
今考えればおかしな話で二人で狭い店舗のさらに狭い一部屋にイン。
ただただ電話がかかってくるのを待つ。

「ぷるるるるる」の二つ目の「る」が鳴るか鳴らないかのタイミングでどこかの部屋の嬉しそうな男の声。
システムも知らずに入った我々はその「人より先に電話に出る」で時間の半分ほどをつかってしまった。
予め受話器は片手に指で電話を切るスイッチを押したまま待つというスタイルでようやくキャッチに成功、もつかの間、「やったとれたよ。」と社長に報告する私の声に相手が驚き切られてしまった。
その後も延長しながら楽しんだはずだがもう一度行こうとはならなかった。
きっと何かが、決定的な何かがその時足りなかったのだろう。

■「ダイヤルQ2(ダイヤルキュー)」の由来

このたびダイヤルQ2が終了するというニュースを目にした。
あの時の体験を上記のように懐古しながらもう一度あの部屋へ!と願ったりするわけだが終了するというニュースを少し放置しているうちにどうやら終了してしまったらしい。
まこと残念である。

さてそろそろ誤解を解いておかねばいけないが、実はダイヤルQ2とはアダルトな名称ではない。
NTT東日本・西日本が提供していた電話による情報料代理徴収サービスの登録商標のこと。

ダイヤルQ2とは、「0990」で始まる番号に電話をかけることを意味する。
有料で各種番組(情報)を利用できるサービスのことを言うのだ。
もちろんそこにはお得情報有り、○○情報有り、その一つがアダルト情報というわけ。

料金は、番組提供者に代わってNTTが電話代とともに利用者から回収する。
Q2という名称はQuestionやQuest、QualityのQからきているとか、0990の番号から始まることからきているといった説が有力らしいが残念ながら確かなことははっきりしていない。

ダイヤルQ2は分割化前のNTTにより1989年に開始されたシステムだそう。
ピークは数年で訪れて全国で8500ほどの番組が提供されていたという。
しかし10年足らずで強力なライバルが登場する。
インターネットだ。

その普及とともに利用者が年々減少。サービス終了の直前にはわずか数十に減っていたそうだ。
ちなみにその約3分の1を占めていたのが 株式情報番組だったというから時代も変わったね。

まぁ間に合っていたとしても、「ツーショットダイヤル」なんて残ってもいなかっただろう。
だけどあのドキドキ感は忘れられないなぁ。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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