「テロ」 の由来

あれから十年の時が経ちました。
アメリカの同時多発テロのことです。
あの日のことはよく覚えています。
2001年9月11日。

都内に住んでいましたが、ちょうど実家に帰っており風呂に入ってビールで飲みながらテレビでも見ようとをつけてみるとそこには現実とは思えない想像を絶する映像が流れていたのでした。
ジェット機がビルに突っ込み倒壊し火災が起きています。
逃げ狂う人々、悲鳴、嗚咽、憎しみ、悲しみが渦巻いています。
もちろんこれ以上書かなくても皆さんもご存知のことでしょう。
まるで映画の世界。あのアメリカのこんな姿を誰が想像したでしょう。
最初は何事なのか、なぜ起きたのか???ばかりでした。
そのうち犯行はアフガニスタンのイスラム原理主義指導者、オサマ・ビン・ラディン氏の主導で行われたものであることが分かりました。
おそらくアメリカは見通しはついていたのでしょうけど。
もちろんこれより前でも我々は「テロ」という言葉は知っていましたが、これほどまで身近に政治目的のために破壊活動や暗殺、暴行をすることなどを意味する「テロ」を頭に刷り込まれるとは平和の国日本では考えた事もありませんでしたよね。

テロの由来

日本には起源のない言葉であることは間違いありません。
ドイツ語では「Terror」テロル、英語では「terrorizum」テロリズム
これらを略してテロと呼びます。
両方ともラテン語がもとだそうで、恐怖を意味する「terror」「terreo」から来ているそうです。
歴史的に「恐怖」の流れでこの言葉がつかわれるようになったのは、ゲルマン民族がローマ帝国に侵入してきた紀元前131年。
無敵だったローマ軍がゲルマン民族に敗北し、恐慌状態に陥ります。
これが最古のテロの語源といわれていますが、用いられ方としては現代と若干違っていたようです。
この時、戦争が行われた場所が今のドイツあたりと言われています。

時代が下って1793年~1794年7月のフランス革命。
ジャコバン派が恐怖政治(ロベスピエールの恐怖政治)を行います。
この時に現代に近い意味(政治と関連)になります。
ということで直接的な語源はフランス語の「Terreur」(テルール)といえるでしょう。
更に現代使われている意味と同じになったのは、ロシアのセルゲイ・ネチャーエフという革命家が自分自身の事を「テロリスト」と呼んだのが最初なのだそうです。

「政治目的のために破壊活動や暗殺、暴行」

武力で相手を降伏させるのならばそれはただの戦争なのでしょう。
テロリストには更に深い意味があるようです。
それはただの破壊願望のようにも見えなくもない。
テロは国内の政治に対しての破壊を伴うエスカレートした抗議活動が主だったはず。
それが国と国、宗教と宗教という別の次元に進みだしているようです。
しかしその由来が民族間の対立であった(ゲルマンとローマ)という事実からテロが原点回帰しだし、より深い憎しみの元に生み出され始めました。
世界がより混沌としてきたのかもしれません。
第三次大戦もより近づいてきた気がしてなりません。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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