「杮落し(こけらおとし)」 の由来
「柿落とし」(こけらおとし)とは、新築あるいは改築した劇場での一番最初の出し物のこと。
昔から気になっていました。
新築ですよ、改築ですよ、セレモニーですよ。
「こけらおとし」って何だか垢抜けないと思いませんか?
是非由来を知りたいと、漢字を見てみたら「柿」じゃありませんか!
柿を落としてこけらおとし?その辺べちょべちょになってしまいますよ。
■「柿落とし(こけらおとし)」の由来
芝居小屋の工事では、「最後に屋根に残った削り屑(コケラ)」を払い落としてきれいにするため、工事の無事終了と新築での初公演を意味する言葉となったのだそうです。
このように「こけら」というのは、かんなくずやおがくず、木くずなど、建物を建てる際の作業中に出る木片のことです。
ではなぜ、「こけら」という文字に柿という字が使われているのか?
実は、「こけら」の漢字「杮」は「柿」と似ているが別字なのだそうです。
「柿・かき」の旁(つくり)は鍋蓋に「巾」、「杮・こけら」は旁の縦棒が一本で貫かれており鍋蓋ではありません。
過去には同一文字として扱われたり、逆になっていたこともあったたそうですが、現在では「柿落とし(かきおとし)」と表記するのは間違いとなるのだそうです。
ここまで調べても、やっぱり「杮落とし(こけらおとし)」ではしっくりこないから調べてみました。
「杮(こけら)」とは木片のことで、建設工事の最後に木片を払うことが由来。
よのことなので、陸上競技場、球技場、野球場などのコンクリートのスポーツ施設が開場する際の「杮落し」はおかしくないか?といった意見もあるようです。
本来は劇場に用いる言葉であるため誤用ではないかという意見です。
確かに一理あります。
では日本人お得意の英語で代用できないものかと検索してみましたが、
「The new theater was opened with a performance of Hamlet.」
こけら落としにハムレットが上演された。(もちろん劇場ですよね)
「opening of a new theater (theatre)」
といったように「オープン」や「オープニング」という言葉以外に特別な表現は見当たらないようです。
オープニングセレモニー?これだと軽い感じがします。
何かいい言葉が生まれてこないものでしょうか?
こけらおとし―シアタークリエ開幕 三谷さん、ここまで語って大丈夫?
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