「ガリガリ君」 の由来
私の小さい頃の夏休みといえば「ガリガリ君」と共にありました。
ガリガリ君(ガリガリくん)は赤城乳業が製造、販売する氷菓。
薄いアイスキャンディーの膜(シェル)を作り、その中にかき氷(コア)を入れるという手法に、お手ごろな値段も手伝って子供から大人まで幅広い人気を誇ります。
確か私が小さい頃は消費税もなく、一本50円で買えたため100円玉一つで二本買え、しかも当たりがでればもう一本。
子供のお財布でも十分に楽しめるということで、夏といえばガリガリ君というのが定番でした。
今日取り上げるのも、その長いお付き合いの身近な氷菓の歴史と変化を勉強したいという思いからであります。
■「ガリガリ君」の歴史
1970年代、赤城乳業は第二次オイルショックによるコスト高のため、商品の値上げに踏み切りましたが、大手メーカーは値上げを見合わせた影響で主力商品であった「赤城しぐれ」も他、ほとんどの同社商品の売上は低迷。
創業以来の危機が訪れました。
ピンチを打破するために新商品の開発が行われ、ワンハンドで食べられる商品のアイディアが出てきました。
そしてガリガリ君に繋がる、ゼリーでかき氷を固めた棒スティックタイプのアイスが1980年に発売されました。
実はこの商品・・・失敗に終わります。
反省点を元に、商品コンセプトである「遊びに夢中の子供が片手で食べられるかき氷」を基本に再開発が進められ、とうやく「ガリガリ君」が生まれました。
今では当たり前のように「片手で食べられるかき氷」ですが、実は努力の結晶による商品だったのです。
すると、味のバリエーションの多さや販売価格の安さなどから、子供から大人まで高い評価を得て浸透していきます。
更に、商品の付いている棒に当りくじがあり、「あたり」が出たら買った店において無料で商品1本と引き替えることができるのです。
この辺りは私も先述しましたが、見事な戦略。ハートをワシ掴みです。
ちなみに、ガリガリ君の当たりの確率については、景表法という法律に則って、公正に調節致されており、具体的な確率については、公表できないが、その範囲内で還元されているそうです。
当時の記憶だと3~4本程度で一本は当たっていた気がしますが、真相が気になりますね。
一部では「2%」との数値が公表されているそうですが、
そうなると50本に1本。
そんなに確立悪かったかなぁ・・・
■ガリガリ君の由来
商品名である「ガリガリ君」は氷をかじった時の擬音からきたものだそう。
(だいたい想像は出来ていましたが・・・)
「ガリガリ」で決まりかけた時、スタッフさから物足りなさの指摘が。
そこで社長の登場。「じゃあ、『君』を付けようよ」という鶴の一声?で決定されました。
キャラクターも欲しいとの要望があり、名前に見合ったものが検討され、「昭和30年代のガキ大将」をモチーフにした中学3年生の設定キャラが作られました。
(現在のガリガリ君は苗字が無く「永遠の小学生」という設定。ちなみに後から登場したガリガリ君の妹「ガリ子ちゃん」は幼稚園児で年齢は不詳。)
「ガリガリ君」にも試練が訪れます。
消費税等による値上げです。
最初は据え置きにしていましたが、時代には逆らえず、50円から60円に値上げされました。
それでも今回は客は離れずピンチを克服したのでした。
そして「ガリガリ君」に大きな転機が訪れます。
コンビニを販売ルートのメインとする商法です。
各チェーンの名を冠した「ガリガリ君」を販売したり、季節限定商品を投入するなど、コンビニの販売促進を強化した結果、ガリガリ君のコンビニにおける販売金額は10年間で約3倍にまで伸びました。
そうして、30年以上の歴史をここに築いてきたのです。
これからどんな時代が訪れるのでしょうか。
私も確実に歳をとっていきますが、未来においても子供へ孫へと伝えていきたい。
それが「ガリガリ君」だと思います。
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