「半片(はんぺん、半平)」 の由来

子供の頃の好きな食べ物って、大人になった今と比べるとけっこう違ってませんか?
私は小学校中学年までお子様ランチで十分でした。
ハンバーグにカレーにウインナーに卵焼き。
典型的な子供の料理で十分。新しい挑戦などほとんどしたことが無かったのでパセリは食べ物ではないと思っていたし、ラッキョウなどは成人してもしばらくは口に入れたこともありませんでした。
天ぷらといえばさつまいもばかり、寿司といえばマグロばかり鍋といえば豚肉ばかり、そしておでんといえば「はんぺん」ばかり。

・・・とここで長い前ふりは終わりで今日のお題「はんぺん」へと話は移ります。

今日、久しぶりにおでんを食べたのですが、思い出したことがあります。
私が好きだったのは、実は「薩摩揚げ 」だったのです。
私は「薩摩揚げ 」のことを「はんぺん」と間違えていたのです。
いや正確にいうと、練り物はすべて「はんぺん」言うものだと思っていました。
まったく周りも早く教えてくれればいいのに・・・
元から適当な母親の元で育ったお陰で、成人してからとんだ恥をかかされました。

■「はんぺん」の由来

そもそも「はんぺん」とは何でできているのか?
これはさすがに今の私は知っていますが、実は数年前まで知りませんでした。

魚をすり身にしてつくる加工食品・・・かまぼこ、ちくわ色々ありますよね。
はんぺんは、スケトウダラなどの魚肉のすり身でできていますがすりおろしたヤマノイモやデンプンを混ぜてよく摺るそうで、それを調味して四角形または半月型にしてゆでたもののことを言います。
またまた勉強になりました。
ヤマノイモは知りませんでした。
料理の話は苦手。

「はんぺん」の語源は諸説あるようです。
有力なのは、魚のすり身をお椀のふたで半円形にかたどって作られたことからはんぺんと言われるようになったという説。
江戸時代の書物には『半平、はんぺんは蒲鉾と同く磨肉也。
椀の蓋等を以って製れ之、蓋、半分に肉を量る、故に半月形を以って名とす』とあります。
確かに漢字で書くと「半片」と書くそうなので、この説は容易に想像できます。
ただ、その漢字については古くは「半片」「半平」だったそうですが、その後に「半弁」、素材から生まれた「鱧餅」なども用いられるそうです。

他に有力な説として、人名説があります。
江戸時代の駿河の国つまり現在の静岡県の料理人に、
「半平(はんぺい 半兵衛とも)」という人がいたのだそうです。
彼がはじめて魚のすり身で柔らかな料理を作ったといわれています。
そこで彼の名前が「はんぺん」の名前につけられたという説です。
(はんぺいが訛ってはんぺんになった)
他にもその信憑性は低いものの、源氏方にあって半分平家に味方したから「半平」とかはもを原料としたので、「はもへい」だったなどがあるようですがいづれもその真偽はわかっていないそうです。

名前を知って改めて「はんぺん」を食べてみたら、それは成人した私にぴったりマッチした味でした。
考えてみれば薩摩揚げがはんぺんだったころには、はんぺんにはろくに手を出したこともありませんでした。
その存在を確認したのは、ある秋の夕べ。
コンビ二のおでんでした。
どのおでんだねが一番安価で容積が多く腹持ちがよくお得か。
貧乏学生が考えそうなことです。
店員さんに「ちくわぶ」をくださいと言いました。
その場で一番聞きなれない表示のおでんだねだったからです。
(実はちくわぶもよく知らなかったことがここで更に判明。。。)
いやいや違う、こっちの、その浮いてるデカイ・・・

「あぁ・・・はんぺんですか?」
「ぁぁぁ…その・・・はんぺんですぅぅ。」


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著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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