「ざっくばらん」 の由来
本当に日本語なのでしょうか?
使いながらも首を捻らずにはいられません。
相手に思ったことを隠さずにいうなど、あけすけで遠慮しないさまを表す言葉「ざっくばらん」。
私は畏まった場所や、肩のはるような交渉というのは苦手です。
ついつい「ざっくばらんに~」と相手にお願いしてしまいます。
社交辞令とかお世辞とか、駆け引きなどはあまりしたくありません。
相手のご機嫌を伺う接待などにも、もし自分がそれを受ける場合でもあまり魅力を感じません。
自分に得な物であれば必要だし、逆に要らないものであれば相手が交渉上でもそれを安くしてきたなら、逆にそれを怪しいと思うたちなので絶対に応じることはないでしょう。
日本人にはそれほどない、白黒はっきりしているタイプなのでもしかしたら嫌がられているかもしれませんね。
しかし言葉遣いには注意したいものです。
「ざっくばらん」に話をしたい、という意味のことを立場が上の方や目上の方に伝えたい時は、どのような言い方があるでしょう。
「忌憚(きたん)のない意見を伺いたい」
「忌憚」とは「はばかり、遠慮すること。」ですがどうにもこの漢字が頭に入らない。
「建前無しで、本音でお話しをしたいのですが・・」
これだと相手も自分も「建前」という一線を置いた関係であると認めているようで・・・
「率直に包み隠し無にお話し申し上げたいのですが・・・」
隠すという言葉を前置きながら入れるのはどうでしょう。
「率直に言いますと~」「単刀直入に言いますと~」
前置きはやっぱり必要な気がする。
「腹を割ってお話したいことがあるのですが・・・」
これだと相手を選びそうですね。・・・と、なかなか難しいものです。
やはり気取りたくないというスタンスの私には「ざっくばらん」が一番使いやすいようです。
■「ざっくばらん」の由来
まず最初に断っておくのが「ざっくばらん」には漢字が存在しないという事実。
「雑句波瀾」なんて漢字が検索したらでてきましたが、どうやら当て字の類のようです。
これだと適当な言葉が引き金で様々な事象が生まれるといった意味で解釈できそう。
それはそれで面白そうですが・・・
漢字がないとくると、そのイントネーションのように海外から入ってきた言葉なのか?
というとそういった事実もないようです。
語源辞典によれば、江戸期の川柳にあるほどの古い言葉であるらしく、心の殻をざっくり割って、ばらりとさらすというところから、ざっくりばらりという言葉が生まれ、それが転じたのではないかという説が見つかりました。
それから明治期にかけて「ざっくばらり」という語も多く見られえるそうでそれの省略と思われる「ざっくばら」や「ざっくばれん」という語も見られるらしい。
もちろんこれが最有力となりますが他説としては、堅苦しいことを「四角張る」ということからそれを帳消しとする「四角張らぬ(四角張らん)」が「さくばらん」となり「ざっくばらん」となったという説も存在するようです。
私の考えですが、心をざっくり割って、ばらりと明かす「ざっくばらり」説の方が竹を割ったような爽快感と、この曖昧ならぬ、日本人らしからぬ発音にマッチしていて粋に感じるてしまい支持したくなります。
ただ、言葉の変遷には?があるものの、四角くあることを否定する「四角張らぬ」説もそれはそれで嫌いではない。
双方の由来も含めて、もしかしたら私の人生が「ざっくばらん」なのかもしれません。
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