「デザート」 の由来
「デザートくださ~い。」
どんな店でも見境なくこんなことを言ってしまうと最近は恥をかくことがある。
そう、最近は「スイーツ」なんて洒落た言葉があるから。
でも私は、その言い慣れない女性言葉のような単語に媚びるといったキャラではないため、あくまでデザートと言い張ってしまう。
最後の「ツ」の口が本当にいやらしい。
甘いものをよこせといった口の形で、出るとも出ないともいえないような音を吐き出すその口が日本男児には不可能。
でも誤解がないように書いておきますが、自分は・・・かなりの甘党さん。
■デザートの由来
ずばり、デザートは英語の「dessert」からの外来語なのだそう。
その英語の「dessert」も、元はフランス語の「dessert(デセール)」からきていて、そのデセールは更に「食事を下げる」とか「食卓を片付ける」といった意味の「desservir(デセルヴィール)」に由来するとのこと。
この「desservir(デセルヴィール)」は「desー」が反動の動作を表し「servir」が食事を提供するとかサービスという意味で、「食事を片付ける」という意味が生まれ、16世紀ごろに現在のようなデザートの意味になったということ。
すべて片付いた頃に残されたのがデザートだった為、最後に出されることからこのように名前が付いたと考えられるようです。
二つのデザート
デザートと聞くと、英語の苦手な私でももう一つのチョイスが生まれます。
それは砂漠を意味するデザート。
この二つの大きな違いはひとつはその綴り。
砂漠は「desert」、デザートは「dessert」とSの数が違うのです。
砂漠は de- + sert デザートはdes- + sertと別々の接頭辞に同じ形の語幹が結びつきますが、砂漠 de-(down, apart 下降、分離)+ serere つまり「見捨てられた土地」といったようにその構成も異なるようです。
もう一つの決定的な違いは発音。
簡単に説明すると、日本人のデザートの発音は英語の砂漠を意味するデザートの発音で、本来のお菓子のデザートの発音は日本人向けの説明だとディザートとなります。
英語のディザートは力強く詰まった(ディ)息を吐き出す様に発音し、フランス語のデザートは息は詰まらず(ザに軽くアクセント)スムースに発音する。
そういわれても我々にその違いを理解するのは至難の業でしょう。
英語圏の外国の方が見えて、お茶の接待などをするときには十分注意が必要です。
食後に「砂漠 砂漠」といわれたら困惑してしまいますが、
もしそれがモンブランだったらちょっと納得するのかななんて・・・
今度イタズラしたら面白そう。
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