「金平(きんぴら)ゴボウ」 の由来
私はゴボウがあまり好きではありません。
というか根菜系全般が苦手です。
固いものが好きではないことがそれには関係しています。
しかし、それを知ってなのか母がよくキンピラゴボウを作ってくれました。
千切りにしたゴボウ、人参、大根といった見事な根菜パーティ。
油で炒めて醤油や砂糖で煮る。
唐辛子がピリッときいて味もなんとなく誤魔化せるからそれなら少し箸が進みます。
■「金平(きんぴら)」の由来
このキンピラは人物名からその由来がきているそうです。
その人の名は坂田金平(きんぴら)さん。
この方が実在したかどうかは不明。
というのも金平さんのお父さんは坂田金時さんといい、これはかの有名な、「まさかり担いだ金太郎」さんなのです。
金平さんは江戸時代の浄瑠璃の中で作られた架空の人物と言われ、お父さん同様に、怪力によって化け物を次々と退治し当時は絶大な人気でした。
そういったことから「金平」=強い・丈夫・太いとなり、ゴボウも精が付くことから「金平ごぼう」と呼ばれるようになったというのです。
坂田金平を演じる役者の髪型が刻きざんだゴボウに似ていたことから「キンピラゴボウ」となったという説もあるようですが、他にもキンピラの付くものとして金平足袋、金平糊などがありそれらが強さを表していることからも「キンピラゴボウ」だけが髪型に由来すると考えるのは誤りのようです。
ゴボウも精が付くことから「金平ごぼう」。
ナヨナヨっとして非力だった私。母は見かねて「キンピラゴボウ」に願いをこめ食卓に運び続けたのかもしれません。
土の中で泥にまみれ掘り出されたゴボウはナヨっていますが、鞭のようにしなり丈夫で食べれば我々に元気を与えてくれるのです。
私は未だにヒョロっとスリムですが、ゴボウに見習って見た目からは想像できないような中身の強さを持ちたいと思います。
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