「おけらになる」 の由来
「おけらになる」 の由来についてまとめたエッセイです。由来だけ手っ取り早く知りたい人は下のほうまで飛ばして読んでね。
お金がなくなりスッカラカンになることを「おけらになる」と言いますよね。
これは、もとは博徒やすり仲間の隠語からきたといいます。
この「おけら」とは何なのかという話ですが、これは「ケラ」という虫からきています。
ケラ(螻蛄)は、バッタ目キリギリス亜目コオロギ上科ケラ科に分類される昆虫の総称で、地中での生活に特化したグループです。
田んぼに水をはると出てくる生き物ですよね。(田舎に住む人には馴染みの生き物)
日本では「おけら」という俗称で呼ばれることが多いとのこと。
ただし、「虫けら」については虫全般を指すのであって、今回とりあげたケラとは関係がないことだけ断っておきます。
私もこの愛くるしい生き物の存在を知っていたので、「おけらになる」が「ケラ」からきたとするならあの虫のどこからその由来がきたのか気になるところでありました。
■「おけらになる」の由来
「おけらになる」つまり無一文になることの由来は、そのいわゆる万歳した状態からきているといいます。
昆虫のケラが短い前足を広げている格好、それが両手を上げて降参する「お手上げ」の状態と似ているところから、同じ万歳ということで「おけらになる」というようになったのだそうです。
ただし、賭博に負けて無一文になった者を「裸虫」といったことから、オケラに見立て「おけらになる」になったとする説や、植物の「おけら(朮)」からきているといった説もあります。
この植物は根の皮を剥いで薬用とされていたため、身の皮を剥がれる意味に掛けたとする説です。
と、並べてみても万歳したおけらからきたのは明らかなようです。
水の上で一見水かきにみえる穴掘り用の大きなグローブのような手を広げて体をくねらせ必至にもがく姿は本当に愛くるしいものです。
例えおけらになったとしても、実際に虫の「おけら」の姿を思い浮かべたなら明日からの人生を前向きに生きられる気がします。
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