「ミヤマクワガタ」 の由来

私の実家では捕れるのですよ。
小さい頃は周りの人が羨ましがったものです。
カブトムシなら20匹、ノコギリクワガタなら5匹ほどの交換レートだったと思います。
今日は「ミヤマクワガタ」のお話です。

特徴的なデザイン、表面には繊毛??
ハサミの先は二股に分かれ、7センチ以上のものは数千円の値が付きます。(写真参照)
子供の頃はその値打ちなど考えたこともありませんでしたが、近所の子供の目の色が変わる姿を見ると改めてその価値を思い知らされます。

親戚の子供に頼まれて、数十年ぶりに山に入りました。
なかなか見つかりません。数日通いつめてようやく一匹。
昔と今と何が違うのだろうか?なぜ捕れない?
考えてみていくつかの結論が見えました。
一つは山にしかいないということ。平地林ではまず生息していません。
もう一つは、山が荒廃していること。
篠竹が生い茂り、木は蔓に締め上げられ、森は昔ほどの明るさはありません。
そんなときふと、この「ミヤマクワガタ」という名前を考え始めました。
「ミヤマ」そうか美しい山!?

「ミヤマクワガタ」の由来
答えはどうやら「深い山」から「深山クワガタ」が正解のようです。
その生息場所が、ノコギリクワガタに比べて標高の高い場所なのだそう。
とはいっても私が採取するのは海抜50メートルにも満たない低地林。
あまり納得が行きません。
京都府美山町からきたという説を見つけました。一説ですが。
こうなると困惑です。私の「美山」説は「美しい山」からだったのですから。
しかし調べれば調べるほど「深山鍬形」説が有力なようです。
そんななかで興味深い情報がありました。
ミヤマクワガタは、冷涼湿潤な気候を好むということです。
飼育にあたって注意すべき点は、霧吹きなどで湿らせることと、日向に放置しないことです。
ただでさえ猛暑の続いた今年の日本列島。
このような特性をもつ彼らにとっては住み難い場所になってきていることでしょう。
そんな根拠を元に、低山である私の捕獲場所を思い出します。
採取量の減少は、もしかしたら山の荒廃より、問題は温暖化の方だったのでは?
やはり「美山」ではなく「深山」のようですね。

熱帯と化す日本列島。
絶滅危惧種にミヤマクワガタがノミネートするのも時間の問題かもしれませんね。
その証拠に、山で捕獲したカブトムシの平均寿命が10日。
ゲームセンターで採取した死にかけのインドネシア原産のアトラスカブトムシは数ヶ月生き続けたのです。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

1コメント

  1. まさ - 2018年6月30日, 5:11 PM Reply

    僕は、となりのに美山町があって、そこのクワガタだと、ずっーと思ってました(笑)

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