「ボウフラ(蚊の幼虫)」 の由来

私は昔から釣り好きなのですが、その経歴が長いことからなのか、最近は今までやったことのない釣りにはまっています。
それは小さな用水路で釣る雑魚釣りです。
獲物を決めずにとりあえず魚がいないか糸をたれる。
名前も分からない見たこともない魚があがるのが面白くて、車にはいつも竿が積んであります。
サイズは10センチ程度で、体に線のあるものや吸盤のあるものなど様々。
似たような場所でも生息する魚が違うのに驚くと共にその種類の豊富さにも感心させられます。
名前が分かれば食べたりもできるのかもしれませんが、水路の水の濁りも気になるのでそれは見送り飼ってみることにしました。

水槽を用意して息が出来るように泡ぶくをいれてて、、、さて困りました。
何を食べるのでしょうか?
釣り上げた時同様にミミズをいれますが、食いつきはイマイチ。
金魚の餌やらメダカの餌を買ってきて投入しますがお口に合わないようで結果はいまひとつ。
ふとそばに目をやると、誰かが置いた大きな瓶に自然と水がたまり、たくさんのボウフラがわいているのをみつけました。
これはと思い、コップですくって投入すると驚きの研究結果が表れました。
これ以上にない勢いで食いつき、争い、貪っています。
その見事な食いっぷりにこちらは釘付けで、何度も何度も水槽と瓶を往復してしまいました。

■「ボウフラ(蚊の幼虫)」の由来

ボウフラとはカの幼虫の俗称であります。ボウフリとも呼ぶようです。
濁ったたまり水によくわいていますが、汚水、清水などその水質にあわせてそれぞれすむ種類が異なるのだそうです。
これは知りませんでしたね。
勉強になりました。

その由来は単純で、泳ぐときに棒が振れるように見えることから来ているのだそうです。
つまり棒振り(ボウフリ)→ ボウフラということ。
確かにゆらゆらゆらゆらと、優雅なのか直線なのか曲線なのか規則的なのか不規則なのかわからないスピードと動きを見せます。
また、漢字表記は「孑#(↓)」と書くのだそう。(音読みは「ケッキョウ」「ゲッキョウ」)
一昔前は、「#」の活字が無かったため「孑孑(ぼうふら)」となっているものもあるそうですがこれは誤り。
ちなみに「孑孑」は「孤立した」「ちっぽけな」という意味の語だとか。
でもよく見るとこの「孑」という漢字、ボウフラが泳いでいる姿に見えなくもありません。

確かに、孤立した場所のちっぽけな存在ですが食物連鎖を知った私には大変貴重な存在です。
うっとおしいだけの存在が愛おしく見えるのは小魚ちゃんたちのおかげです。
さて冬は餌をどうしようと今から悩む親ばかな私であります。


ぼうふら人生―樽屋三四郎言上帳 (文春文庫)


ユスリカ・チョウバエ ブロック 67853





著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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