「ホッチキス」 の由来

大変便利なものですね。
紙に「コ」の字形の針を刺し通し、針先の部分を両側から平らに曲げて紙を綴じる文具、そうホッチキス。
普段の生活ではそれほど利用することがなかったのですが、ある役職を引き受けてから資料作成をする機会が増えたので、大変重宝しております。

その「ホッチキス」に日本人にとっては驚きの事実があったことを今日知りました。
日本では、商標の普通名称化によって「ホッチキス」または「ホチキス」と呼ばれるこの商品、(実はお隣韓国でも同じ呼び名らしいのだが)英語では「Stapler ステープラー」というのだそう。そんな名前聞いたことないですが・・・(ちなみに宮城県北部あたりではジョイントと呼ぶ地域もあるらしい)

皆さんはご存知でしたか?

■「ホッチキス」の由来

さてそのステープラーをなぜ日本ではホッチキスと呼んでしまっているのか?
それは明治36年にまで遡ります。

アメリカから初めてステープラーを輸入したのは伊藤喜商店(現、株式会社イトーキ)さん。
輸入したステープラーは、E.H.ホッチキス社(E.H.HOTCHKISS)の卓上型の製品でボディに”HOTCHKISS No1″という刻印が入っていました。
E.H.HOTCHKISS社は、コネチカット州のエーライ・H・ホッチキスさんがおこした会社の名前。
正式名称はステープラーであるはずのこの商品を伊藤喜商店は商品名と勘違いして「ホッチキス自動紙綴器」と名づけて販売してしまったのです。
そのような経緯から、いち会社の名前が日本においては商品名として今に至るまで認知されてしまったのでした。

最近では、紙の一部を切り出して紙をまとめることで針を必要としない同等の文具が開発、製品化されているのは皆さんもご存知のことでしょう。
メリットとして、替えの針が不要、針の腐食で紙が汚れることもない、リサイクル時などに外す手間も不要、針を交換する手間もいらない、替えの針を用意も不要、つまり針で負傷する可能性もなし。
・・・といったように非のうちどころがありません。

んん・・・何かフォローしなければ・・・

いっそうの事、針を使用するものをステープラー、使用しないものをホッチキスってことに・・・
できるわけありませんよね。

でも今更、ホッチキスをステープラーと言い換える日本人もいないでしょう。
全く違うタイプの同等のパフォーマンスを発揮する商品の登場を待つしかなさそうですね。


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著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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