「ビーバーエアコン」 の由来

ちょっとリッチなというよりは老舗のとある会社の社長さんのご自宅の奥座敷に通された。
そんな経験はまたとないと、社長が現れるまで部屋の隅々の調度品まで舐めまわす。
見たことのない壺に、聞いたことも無い言葉の書かれた掛け軸、油絵のどこが上手なのかも分からず
ただただ頭の中で1万円札が飛び回っている。

お茶には上品な和菓子がついてきて、どのように食べていいかがわからずお腹は空いていたけど皆が手を付けるまでじっと我慢。
目の前に社長さんがいたので気が抜けず、当然食べた気にもなれなかったが後になって考えれば心地よい緊張もあり、大変貴重な体験であった。

でもそこに一つだけ腑に落ちない物が置いてあったのは今でも覚えている。
それは古い古いエアコン。
十年とか二十年とかよりもっと昔のビーバーエアコン。
その特徴的は名前は前から記憶していた。エアコンなのになぜにビーバー?
皆さんも一度や二度は考えたことがあるのではないだろうか?

■「ビーバーエアコン」の由来

ビーバーエアコンは、三菱重工業の商品で昭和44年に家庭向けエアコンの前身クーラーを発売した際に登場。
つまり、発売から40年以上が経過しているということになる!
ということはおそらく社長さんは発売当時の高額な頃に購入し、そのまま使い続けているということになる。
それこそなんともリッチで贅沢な話だろう。
金持ちにしかできない芸当に改めて驚かされる。
その由来については、エアコンを作っている冷熱事業本部がある愛知県西春日井郡西枇杷島町からきているのだそうだ。
枇杷=ビワ=ビーバー! つまり駄洒落・・・

そのような事実がある公となっているのに、なぜか三菱重工業のHPなどでは次のような掲載記事があるらしい。
ビーバーエアコンの名前については・・・

スタッフによる討議を繰り返したり、関係者からの公募を行ったりして集めた中から誰からも親しまれ、また覚えやすい商標名をと考えた結果ビーバーが選定されたとのこと。
ビーバーは巣作りの名人、環境作りの名人、カナダの奥地の水がきれいな川にしか住まないということできれい好き、更に家族思いと言われる動物・・・

つまり快適な生活空間を提供するエアコンのイメージにピッタリということか名づけられたというのです。
まぁそんなこともあるのだなと軽く流してあげましょう。

本当に大切なのは、今の今まで名前がちゃんと残っていることですからね。
ロングランのヒット商品!ビーバーエアコンをこれからもどうぞ宜しく。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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