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「レクサス(Lexus)」 の由来
最近、街中を走るレクサス(Lexus)をよく見かけるようになりましたが、レクサスはどこのメーカーがつくっているのか、レクサスの名前の由来や歴史はどうなっているのか?ということについては私の中で謎に包まれています。
まず、レクサスは日本車なのか、それとも外車なのかすらもわからない状態です。
お恥ずかしい…。
でも、あのレクサス独特の「L」のエンブレムと個性的なフロントが凄くカッコいいので、ついつい見とれてしまいますね。
一昔前までは全くと言っていいほど見かける事のなかったレクサスですが、ここ数年で本当によく見かけるようになりました。
車種も色々と出ているようで、色々な種類のレクサスを見かけますが、どれも高級感があり素敵な車だなというのが私の感想です。
レクサスは最近出来た歴史の浅い自動車会社なのでしょうか?
そしてレクサス(Lexus)という名前の語源・由来は何なのでしょう?
Lexusという単語は無かったと思うので恐らく造語…。
いつかはこのレクサスを買いたい!と思いましたので、レクサス(Lexus)という言葉の中にどのような想いが込められているのか掘り下げてみたいと思います。
レクサスとトヨタは別会社?
由来をご説明する前に、まずはトヨタとレクサスの関係をご紹介したいと思います。
結論から言うと、レクサス=トヨタ自動車です。
実際私もレクサスについて調べるまでは別会社なのかな?と思っていましたが、販売も製造もトヨタ自動車が行っています。
ですので、レクサスは外車ではなく国産車ということになります。
あの高級感やデザインが日本車とは少しかけ離れたイメージだったので、トヨタ自動車が作っている国産車だったとは驚きました。
車にあまり知識の無い人からすると、レクサスとトヨタは別会社のように感じてしまいますよね。
レクサス(Lexus) は、トヨタ自動車が世界65か国で展開している高級車ブランドである。日本国内では2005年から展開された。wikipediaより引用
また、トヨタ自動車のHPには車両系統図というものが掲載されています。
その中にもしっかりとレクサスの名前が載っています。
今までトヨタ自動車が開発してきた自動車の歴史が全て掲載されていますので、興味がある方は是非一度覗いてみてはいかがでしょうか?
レクサスがトヨタ自動車で作られていることがわかりスッキリしましたので、本題のレクサスの由来に移りたいと思います。
レクサス(Lexus)の名前の由来
ロンドン発のグローバル情報誌「MONOCLE(モノクル)」を手掛けるWINKREATIVE社と、レクサスがコラボレーションして誕生した雑誌「BEYOND BY LEXUS」の中に、レクサスの名前の由来に関する記述がありました。
ブランド名称である「レクサス(LEXUS)」の由来は、「ラグジュアリー」と「最先端テクノロジー」を表す造語である。レクサスのブランド名に決定する前は「アレクシス」や「レクシス」が候補に挙がったが「レクサス」に決定した【BEYOND BY LEXUS 2015年5号より】(wikipedia)
参考情報:BEYOND BY LEXUS公式サイト
なるほど、レクサスという名称は「ラグジュアリー」と「最先端テクノロジー」の二つの意味を込めた造語だったのですね。
そして、その語源となっているのはドイツ語の「Luxus(贅沢)」という言葉だそうです。
確かにレクサスはその名前の由来の通り、見た目の豪華さはしっかりと備えているといえます。
最先端テクノロジーに関しては乗ったことがないのでわからないのが悲しいところ…。
ですが、その名に恥じぬ技術が詰め込まれているに違いありません!…よね?
また、海外版のwikipediaではより評細な情報が記載されていましたので一部を和訳してご紹介します。
トヨタの長年の広告代理店サーチ・アンド・サーチは特別なユニットを結成、チームの一つは新しいブランドのためのマーケティングを行いました。
リッピンコット&マグリーズという経営コンサルタント会社に依頼したネーミング募集では、219もの候補が挙がりました。
その中でも”Vectre” “Verone” “Chaparel” “Calibre” “Alexis”はトップ候補として選ばれました。
中でもAlexis(アレクシス)は最有力候補となりましたが、車のイメージよりも、1980年代の当時に放映されていたDynastyという人気ドラマのAlexis Carringtonというキャラクターのイメージが連想されるという懸念が提起されました。
結果として、最初のAの文字を削り、iをuに変えてLexusという名前が作られました。
参考情報:海外版wikipedia
最初はAlexis(アレクシス)という名前になっていたのかもしれないのですね。
まさかドラマのキャラクターが邪魔をするとは思いもよらなかったでしょう。
また、レクサスの設立に当初から係っていた石坂芳男氏(当時 米国トヨタ自動車販売レクサス開発部門上席副社長、CCO)の講演内容にもレクサスのネーミングの裏話が記載されていましたのでご紹介します。
高級車チャネルにふさわしいブランド名を作るために、リッピンコット&マグリーズという経営コンサルタント会社に依頼したネーミング募集では、219もの候補が挙がりましたが、なかなかすんなりとはいかないということで、さらに社内の米人スタッフを中心としたブレインストーミングで集約を行い、最終的に残ったのがLEXUSと言う造語でした。ドイツ語のLUXUSからの造語で、ぜいたく、あるいは一流という意味があります。これを米国トヨタが推薦し、トヨタ本社のネーミング委員会に提出して、最後は当時の豊田英二会長、現最高顧問の決断で最終決定を見ました。レクサス ― 世界へ そして日本へより引用
これは貴重な裏話ですね。
レクサスの開発当初から係っていたた石坂芳男氏の発言ですから、ドイツ語のLUXUSからの造語という説が最有力と言ってもいいかもしれませんね。
実は他にも説があり、ブランドの立ち上げに係わった広告会社は「レクサス」の名称には特定の意味はないという発言をしていたり、「”Luxury Exports to the U.S.” (アメリカへの高級輸出品)の略」という説もあるのですが、ドイツ語の「Luxus(贅沢)」からの造語が由来であると考えていいと思います。
ただ、「ラグジュアリー」という意味に関してはしっかりと伝わるのですが、「最先端テクノロジー」を意味する文字は何処に隠されているのか…?
色々調べてみましたがわかりませんでした!
申し訳ございません。
もしどなたかわかる方がいらしたら是非情報提供をお願い致します!
レクサス(Lexus) に関する名前の由来については色々と情報があるので、もしかすると他の意味があるのかもしれません。
ですが、レクサスの公式マガジンであるBEYOND BY LEXUSが記載している内容とレクサスの開発当初から係っていたた石坂芳男氏の発言の内容から「レクサス(LEXUS)」の由来は、ドイツ語の「Luxus(贅沢)」を語源とした「ラグジュアリー」と「最先端テクノロジー」を表す造語であると言えるでしょう。
レクサス開発の経緯。何故レクサスブランドは作られたのか?
1980年代~1991年は日本車の黄金期と言われています。
経済もバブル経済の頃と重なりますし、国内での自動車の売れ行きは凄まじかったことでしょう。
そのような状況下の中、海外でレクサスという新しいブランドを立ち上げるという冒険をした理由とは何だったのでしょうか?
トヨタ自動車がレクサスを開発することとなった当時の背景をご説明します。
1978年、円高の進行により1ドルが190円となりました。これにより格安の韓国車のシェアがアメリカで急速に拡大しました。また翌年の1979年からは日本車に対する輸入制限のプレッシャーが高まってきました。結果として、日本は1985年に対米輸出を230万台に自主規制することとなります。これにより日本の自動車メーカーは小型車の現地生産を加速させ、輸出は付加価値の高いラグジュアリー・カーに移行させる必要に迫られました。こうした状況の中、トヨタは高級車の開発プロジェクトを進行させていました。プレミアムブランドへの軌跡-レクサスより引用
円高と日本車に対する輸入制限がレクサスを開発するきっかけとなったようですね。
1980年に日本の自動車生産台数が世界ナンバー1に輝いています。
これが原因で日米間で貿易摩擦が起こっていた時期でもあるので、仕方のないことだったのでしょう。
この1980年代当時、既にトヨタ自動車は品質・燃費・耐久性・信頼性などの点で、アメリカでかなりの高い評判を得ていたいいます。
しかし、あくまでも大衆車メーカーというイメージを払拭することが出来ずにいました。
富裕層を対象に出来る商品が無く、高級車を求めてメルセデスベンツやBMWといった他のメーカーに客が流れてしまうことが多々あったようです。
そんな状況を打破するために立ち上がったのが、当時のトヨタ自動車の会長であった豊田英二氏です。
1983年8月、社内で極秘会議を招集し、出席者にこう問いかけた「トヨタは文字通り最高といえるラグジュアリーカーを開発できるか」。全員がためらうことなくイエスと答えた。豊田英二[トヨタ自動車社長]トヨタを自動車の代名詞にした大経営者|ダイヤモンド・オンラインより引用
この極秘会議をきっかけにレクサスの開発がスタートしました。
このプロジェクトは、未来のフラグシップカーの「F」をとったマルFプロジェクトと呼ばれているそうです。
しかし、メルセデスやBMW等の歴史ある高級車メーカーを上回るような車を開発するのはそう簡単なことではありません。
メルセデスやBMWに匹敵する高級車を開発するために多くの時間や費用、人材が投入されました。
開発には7年の歳月と、開発費20億ドル、エンジニア1400人、機械技術者2300人、プロトタイプ450台が必要だった。そこから生まれた特許件数は200件にのぼっている。アメリカ、ドイツそしてイギリスの道路を模して精密につくられた日本のテストコースで試走を繰り返した。コースに外国の道路標識までつくってしまうほどの念の入れようだった。豊田英二[トヨタ自動車社長]トヨタを自動車の代名詞にした大経営者|ダイヤモンド・オンラインより引用
驚くべき費用と時間、人材が投入されていますね。
テストコースもかなり本格的に作られています。
この段階から欧州への進出をしっかりと見据えていたのですね。
まさに社運を懸けたプロジェクトだと言っても過言ではないでしょう。
それにしてもレクサスというブランドの誕生が1989年とつい最近であることには驚きが隠せません。
まさか私の方が先輩だったとは…
メルセデスベンツやBMWのライバル会社は100年以上の歴史を持っています。
そこに殴り込みをかけたトヨタ自動車の挑戦する姿勢は見習うべきものがありますね。
そして1989年に完成したのが「LS400」(日本国内では「トヨタ・セルシオ」として販売されます)
自信をもって送り出したこのLS400の販売は初年度の売上台数が約11600台と大成功を収めます。
こうしてトヨタ自動車という大衆車メーカーによる高級車市場参入は上手くいったというわけです。
日本ではなくアメリカで販売が開始された理由とは?
ここで疑問に感じた点としては、何故わざわざアメリカでだけレクサスを販売したのかということです。
そこには当時の経済状況や時代背景など様々な要因があったとは思いますが、アメリカだけではなく日本でも同時販売すればいいのではと個人的には考えてしまいました。
ただそこには時期的な問題があったようです。
日本市場においてはトヨタブランドの確立が優先され、レクサスの投入を見送ったという事情があります。2005年度第12回物学研究会レポート「LEXUX」のブランド戦略(長屋明浩氏):4頁より引用
レクサスという新ブランドを日本で確立するよりも既存のトヨタブランドをより強化していくという流れだったのですね。
当時の日本においては「いつかはクラウン」という言葉があったように、トヨタ自動車には大衆車というイメージ以外にも高級車というイメージが車種によっては定着していました。
アメリカでは大衆車というイメージしかありませんでしたが、日本では違ったと言うことですね。
今でも街中を走るクラウンをよく見かけますが、やっぱり高級感は凄く感じますね。
オジサン好みの渋い車だと思います。
また、上記の理由以外にもディーラー網が複雑だからという意見もありました。
レクサスは当初からアメリカ市場を対象として、マーケティングを展開しました。それは日本には5チャンネルのディーラー網が複雑に広がり、新たなブランドを導入するのが困難であったという事情もあります。プレミアムブランドへの軌跡-レクサスより引用
1980年代当時の5チャンネルのディーラー網はトヨタ店・トヨペット店・カローラ店・オート店・ビスタ店の5つです。
そこに新たにレクサスという販売チャンネルを増やすことが難しいという判断もあったのでしょう。
大企業が新しい事業を始めるということは様々な障害がつきまとうのですね。
レクサスが日本市場へ参入!そのきっかけと理由とは?
1989年には日本への参入を見送っていたいたわけですが、2005年についにレクサスは日本市場へ参入を果たします。
どういった理由で日本に参入することとなったのでしょうか?
その理由を探りたいと思います。
そんな経緯の中で、トヨタがレクサスを日本市場に投入しなければならない引き金になったのが、富裕層顧客でした。日本のプレミアム市場において、50代、60代にとってはクラウンやマークⅡが人気車種でした。ところが30代、40代になるとトヨタ車の人気は今ひとつです。むしろライバルのM社やB社の後塵を拝している。特に東京圏の40代では外車比率が高くなっており、いずれこの傾向は全国に波及するであろうと私たちは推察しています。日本のエスタブリッシュメントに胸を張って日本車に乗っていただきたいということで、レクサス導入を決めたわけです。2005年度第12回物学研究会レポート「LEXUX」のブランド戦略(長屋明浩氏):4頁より引用
なるほど、団塊世代はクラウンを好んでいましたが、年齢の若い富裕層はベンツやBMWといったドイツ製の高級車に流れていってしまったのがレクサス投入の引き金となっていたのですね。
確かに、お年寄りはクラウンなどの高級国産車、比較的若い方は高級外車を好む傾向が強いなと私も感じています。
これから先の最大の顧客となって欲しい若い富裕層を取り込むために、レクサスは日本に導入されたというわけです。
時代は常に移り変わっていきますから、自動車業界がターゲットにしていく層も移り変わっていくというわけですね。
ただ、最近は若者の車離れという問題もありますから、今後レクサスだけでなく自動車業界がどのような対策を打ち立てていくのか気になるところです。
大衆メーカーが高級メーカーへ殴り込み!レクサス成功の要因とは何だったのか?
大衆車メーカーが高級ブランドへ参入を果たすということは、そのメーカーのイメージを大きく覆す必要があるとても難しいことです。
その課題を乗り越え、アメリカで大成功をおさめたレクサスですが、その成功の要因とは一体何だったのでしょうか。
そのレクサス成功の最大の要因となったのは高いマーケティング戦略です。
当初レクサスが狙った客層は、当時ヤッピーと呼ばれる年齢層の若い都市部に住んでいるエリートサラリーマンでした。
しかし、本当に彼らが欲するような近代的で高級感のある車を作れるのかという疑問を車内の大半の人が持っていたといいます。
そこでレクサスを開発するにあたり、上流社会の人々の生活パターンや価値観を研究すべきということで技術者をアメリカへ派遣し、高級車に乗る層の生活を研究し、彼らがどういった車を潜在的に欲しているのかを徹底的に調査したそうです。
そこで、より具体的な作業を展開するために、現地現物主義に従って、技術者をアメリカへ長期に派遣し、上流社会の人々の生活パターンや価値観を研究すべきだとの意志で一致して、社内の約20人からなるデリゲーションを米国主要都市へ派遣することにしました。一行は西海岸、中西部、東部の大都市を回り、販売店やユーザーの声を聞き、また、上流社会の人々が居住する地域にも長期滞在して、家を訪問したり、ショッピングセンターやホテル、あるいは高級品のお店を訪ね、そうしたお客様のライフスタイルや車に対する考え方等を詳しく取材したわけです。また、米国トヨタが実施したフォーカスグループインタビュー、ディスカッションを実体験して、いわゆるラグジャリー車のユーザーの声も十分収集しました。レクサス ― 世界へ そして日本へより引用
本当に徹底的な調査を行っていますね。
この調査にも大きな費用がかかったと思います。
このようにターゲット層の求めている車がどのようなものなのかをしっかりと調査したことは、レクサス成功の非常に大きな要因になっていることは間違いありません。
狙いをしっかりと定め、社員一丸でその方向へ全力で向かっていく姿勢には尊敬の念を覚えます。
次の要因は細部に渡り徹底的なこだわりを持って開発を行っている点です。
プレミアムなクルマを創造するために、レクサスが追い求めているもの。それは他に類を見ないほどの、妥協を許さない姿勢です。「高性能で低燃費」「多機能でかつ操作性に優れている」といった、相反するようなテーマでさえも、巧みに融合することで、「二律双生」の実現に向けて常に最適な解を追求しているのです。「Yetの思想」と表現される妥協を許さないこの姿勢こそが、レクサスのすべての技術開発に貫かれた姿勢なのです。匠の技|Our Story|Lexus Internationalより引用
レクサスは最先端のエンジニアリングと伝統的な匠の技の融合によって完成されます。
トヨタ自動車で作られているレクサス車ですが、その制作はトヨタ自動車の制作チームとは別の独立した制作チームが行っています。
そこへ至るには高度な試験をクリアしなければならない程の徹底ぶり。
熟練の制作者が細かい部分まで丁寧に仕上げているからこそ、あの品質を保つことが出来ているというわけです。
その細部に渡る徹底した拘りを紹介する動画がありましたのでご覧ください。
ちなみにレクサス発足当初の「Yetの思想」とは妥協を許さず、矛盾する要素をも両立させるということを意味しています。
Yetという英単語は「けれども」「それにもかかわらず」という意味でよく使われます。
その意味の通り、「Yetの思想」は両立させることが難しい二律背反の問題にも妥協せず解決方法を探求する姿勢を表しています。
レクサスが初代LS開発する際に、解決しなければならない問題として、スピードは速く、かつ低燃費な車の開発という目標がありました。
スピードの速い車を作ろうとした時、エンジンの排気量を大きくしてパワーが出る車を作ればスピードの出る車が作ることが出来ます。
しかし、エンジンのパワーを高めると、その分燃費が悪くなってしまうという問題が発生します。
速い車を作るためにはエンジンを大きくする必要がありますが、燃費の悪い車を作ることは許されない。
このような二律背反する問題を解決することがレクサスの「Yetの思想」でした。
当時の開発リーダーであった鈴木主査は、「YETの思想」という考え方を掲げて「圧倒的な馬力と燃費」など、両立が困難で背反する、性能要件の実現を求めた。トヨタ発「レクサスブランド」(長屋 明浩):2頁より引用
現在レクサスのHP上では「Yetの思想」とは現状に満足せず、さらなる高みを目指し、挑戦し続ける決意と表現が少し変わっていますが、その根底には二律背反の問題に挑戦し続ける姿勢が受け継がれています。
参考情報:「“YET”の思想」が目指すもの レクサス、クルマづくりの哲学
この「Yetの思想」という車作りに対する哲学が、今のレクサスブランドを世界的なブランドへと変貌させたと言っても過言ではないでしょう。
ちなみに、「Yetの思想」はレクサスだけでなくトヨタの物作りの源流となっているそうです。
また、レクサスのデザイン基本理念には「L-finesse(エルフィネス)」というキーワードが掲げられています。
レクサスのデザインフィロソフィー、L-finess(エル・フィネス)
LはLeading-Edge、先鋭。
Finenessは日本の文化が生んだ感性や巧みさを意味する、精妙。
先進の技術を、美しさを求める心と匠の技で包み、カーデザインをアートの領域まで高めていきたいという意思を表しています。LEXUX公式サイトより引用
L-finesseを掲げることで、伝統のあるメルセデスベンツやBMWとは違う日本人の感性を活かした独自のデザインの高級車を作り上げることを徹底させています。
そして、メルセデスベンツやBMW等の他の会社の車とは違うオンリーワンの車の開発を常に探求しているというわけです。
そして、商品化における基準として、約500項目に細分化された達成基準「Lexus Musts(マスツ)」というものがレクサスには設定されています。
すべてのレクサスのモデルは意匠、運動性能、仕様や装備といった全ての項目においてLexus Mustsと呼ばれる我々が定める厳格な基準をクリアしなければなりません。Lexus Mustsによって、他を超越する1台として完成されたとき、初めてそのクルマはレクサスのエンブレムを冠することが許されるのです。匠の技|Our Story|Lexus Internationalより引用
この「Lexus Musts」はトヨタブランド車のものとは全く別物の達成基準となっているようです。
トヨタ自動車のそれよりも遥かに厳しい基準を設けられているのでしょう。
このMustsの基準をクリアした車だけがレクサスを名乗ることが許されるんですね。
本当に一台一台に思いが込められた車なのだと思わされました。
日本人だからこそここまできめ細かい部分まで徹底した制作を行えるのかもしれません。
レクサス成功の裏には本当に多くの努力が積み重ねられているのだと実感することが出来ます。
レクサス車とトヨタ車の違いはどこにあるのか?
ではレクサス車とトヨタ車の違いはどういった部分にあるのでしょうか?
デザインやエンブレムが違うのは当然ですが、それにしてもレクサス車とトヨタ車では値段に数百万円程の大きな開きがありますよね。
外装が少し違うだけであそこまで値段に差が生じるとは考えられません。
そこにはどのような秘密があるのでしょうか?
この違いは前述した「Lexus Musts」に答えが記載されているようです。
「専用部品のMusts」。レクサスにヴィッツと同じ部品がついているなんて絶対に許されることではありませんので、私がレクサス開発担当に着任して最初にやったのがこの仕事です。当時はトヨタでは部品の共用化を図って、徹底したコストダウンにまい進していました。この流れに対して、私はレクサス仕様の部品展開を提案し、抵抗にあいましたが意見を押し通しました。こうして作られているレクサス専用部品は他のトヨタ車では使用禁止ということで徹底しています。2005年度第12回物学研究会レポート「LEXUX」のブランド戦略(長屋明浩氏):7頁より引用
なるほど、レクサスにはトヨタ車と同じ部品が使われていないのですね。
コストダウンを社内で行っている中、それとは真逆の動きを提案する勇気が凄いと思います。
確かに外見は凄く高級でも中身が伴っていないのであればそれは消費者を騙すことになりますからね。
外見だけでなく部品一つをとってもレクサスには拘りがあるんですね。
部品一つ一つは小さなものですが、たくさんの部品が組み合わさって作られるのが車という商品です。
トヨタ車のものより高品質な部品が数多く組み合わさり完成するレクサス車ですから、その分値段も高価になるのは納得できますね。
そして次は新しい技術に関するトヨタ車との違いです。
「新技術を時間差展開のMusts」。これも社内でも物議を醸していましたが、新技術はレクサスから入れるということを決めてしまいました。2005年度第12回物学研究会レポート「LEXUX」のブランド戦略(長屋明浩氏):7頁より引用
これにも驚かされました。
トヨタの最新技術はまずはレクサスに取り入れる流れとなっているのですね。
確かに新しい技術が搭載された商品は高価になります。
でも私なら新しい技術を自分がこれから発展させていきたい高級車でいきなり試すのは怖くなってしまうかも…
そういった攻めの姿勢もレクサスの特徴なのかもしれません。
これから先に出てくるであろう自動運転技術も、もしかするとトヨタ車ではなくレクサス車から先に出されるのかもしれませんね。
レクサスの車種の名前の由来
レクサスが発売している車の名前は、車種名のアルファベット2文字と、その車が搭載しているエンジンの排気量を組み合わせて名付けられているそうです。
例えば「LEXUS RX350」です。
RXの意味は、
「R」は、「Radiant=輝く、光を放つ」、「X」は、「Crossover=交差を意味するX」に由来トヨタ自動車企業サイトより引用
と、このようになり、後ろの350という数字は3.5Lエンジンを搭載しているからRX350となります。
ちなみに、ハイブリッド仕様の場合は数字のあとに”h”がつきます。
こうやって見ると、思ったよりもわかりやすい単純な名前の付け方だったことがわかりました。
他の車種の由来も以下でご紹介します。
LEXUS CT | 「Creative Touring」の略。 |
LEXUS GS | 「Grand Sedan」の略 |
LEXUS IS | 「Intelligent Sports Sedan」の略 |
LEXUS HS | 「Harmonious Sedan」の略 |
LEXUS LS | 「Luxury Sedan」の略 |
LEXUS SC | 「Sports Coupe」の略 |
LEXUS RX | 「R」は、「Radiant=輝く、光を放つ」 「X」は、「Crossover=交差を意味するX」に由来 |
LEXUS LX | 「Luxury Crossover」の略 |
LEXUS GX | 「Ground Crossover」の略 |
LEXUS LFA | レクサス・ブランドのプレミアムスポーツを示す 「F」の「頂点」に立つクルマを意味する。 「Lexus Future Advance」の略 |
参考情報:トヨタ自動車75年史|車両系統図
※リンク先にはその他の車種の名前の由来も記載されていますので、気になる方は一度ご覧ください。
また、レクサスで販売されているモデルの多くは、名前や形を変えてトヨタ車としても販売されています。
もちろん、デザインや性能に関してはレクサスの方が上ですが同じプラットフォームを使用しているので姉妹車と言っていいでしょう。
その一覧をご紹介します。
レクサスブランド | トヨタブランド |
LS | セルシオ |
IS | アルテッツァ |
GS | アリスト |
HS | SAI(サイ) |
SC | ソアラ |
ES | ウィンダム |
RX | ハリアー |
LX | ランドクルーザー |
GX | ランドクルーザープラド |
レクサス vs メルセデスベンツ・BMW・Audi(アウディ)(ドイツ車御三家)
日本においてもメルセデスベンツ・BMW・Audiの高級外車はとても人気です。
私個人としてはAudiが一番洗練されたデザインでカッコいいと思っていますが、みなさんは如何でしょうか?
このメルセデスベンツ・BMW・Audiは「ドイツ車御三家」とか「ジャーマンスリー」と呼ばれている伝統のあるドイツの高級外車です。
街中というよりも高速道路を走っているとよく見かけますが、どの車もカッコいい!いつかは手に入れたい…と思いながらも私はいつもニッポンレンタカーで安い車種を運転しております…。
そんなジャーマンスリーを目標にレクサスは日々開発を行っています。
最近ではこのジャーマンスリーの一角に食い込んできているとの見方も強まっているようです。
トヨタの豊田章男社長もレクサスには大きな期待を寄せているようで、今後もレクサスは大きく発展していくのではないかと個人的には大きな期待をしています。
更に、独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は2015年9月18日に排ガス規制を逃れるソフトウェアを搭載していたとして大きな問題を起こしています。
VWに48万台の改修命じる 米当局、排ガス規制逃れで
※Audi(アウディ)はフォルクスワーゲン・ブランドの傘下。ポルシェやランボルギーニもその傘下です。
Photo by Volkswagen
この排ガス問題などもあり、ドイツ高級車に対する信頼は大きく揺らいでいるとのこと。
そういった背景もあり、品質のいいレクサスは徐々にジャーマンスリーに近づいてきているといえます。
ですが、それでも強いのがジャーマンスリー。
レクサスの売り上げは着実に伸びているようですが、まだまだ販売台数には数倍の差があるようです。
歴史の浅いレクサスだから仕方のないことかもしれませんが、まだまだ世界的にはブランド力が弱いと思われているのでしょう。
近い将来、ジャーマンスリーと肩を並べることが出来るようレクサスには期待したいと思います。
参考情報:Newsポストセブン
レクサスを愛用している日本の有名人と海外セレブが凄い!!
まだまだジャーマンスリーには及んでいないレクサスですが、海外セレブや日本の有名人でも愛車として利用している人がたくさんいます。
有名な海外セレブではあのパリス・ヒルトンがレクサスLFAを愛用しているとか。
しかもこのレクサスLFAの値段が凄い!!
世界56か国で500台の限定販売となり、日本国内割り当て分は当初165台の予定であったが、最終的には約200台が販売された。販売価格は日本円で3,750万円で、これは日本車の量産モデルとしては従前の「LS600hL」(リアセパレートシート仕様で1,510万円)を大きく上回る過去最高額の自動車となった。wikipediaより引用
なんという高額…。
日本の田舎であればかなりいい一軒家も建てられそうですね。
住む世界が違うとはいえ、羨ましい限りです。
その他の海外セレブでは、ビルゲイツ、メル・ギブソン、アル・パチーノ、ペ・ヨンジュンさん等もレクサスを愛車として利用しているようです。
どのセレブも世界的な超一流!
海外でもレクサスブランドは徐々に浸透していると実感することができますね。
また、日本人では藤原竜也、石橋貴明、松本人志、辰吉丈一郎、マツコデラックスさん等がレクサスを愛車として利用しているとか。
恐らく日本では知らない人がいないレベルの有名人ですね。
日本の中では超セレブという言っても過言ではない彼らもレクサスを愛用しているのですから、その信頼度・ブランド力は間違いなく浸透してきていると言えるでしょう。
レクサスについて色々掘り下げてみましたが、やはりトヨタ自動車という会社は凄いなと改めて実感させられました。
あれだけ世界的なメーカーになったにもかかわらず、新しいものへの挑戦をしつづける姿勢には尊敬の念を抱かせられますね。
ちなみに1989年にアメリカで販売が開始されたレクサスですが、日本での販売は2005年からとなっています。
本当に最近になって出てきたブランドなんですね。
直近では年間4万8000台(2015年)の販売台数を記録するしているそうですが、価格が高いだけに、トヨタの全乗用車に占めるレクサスの販売シェアは4%弱しかないとのこと。
日本にもレクサスブランドが浸透してきているとはいえ、まだまだ課題は山積みのようですね。
ですが、今回レクサスというブランドを調べる中でその素晴らしさというものを心から感じることが出来ました。
カッコいい上に燃費もよくて壊れにくい…。
私からするといいことずくめです!!
高級車という括りだけあってお値段も高い車ばかりなので中々手は出ませんが、もし車を買うとなったらレクサスを購入したいと思います!
いつになるかはわかりませんが…頑張ります!!
カーキチ - 2018年4月2日, 8:22 PM
レクサスは、所詮、大衆車メーカートヨタの上級車。
富裕層と言われる高収入の方には見向きもされません。
クルマオヤジ - 2018年4月24日, 1:38 PM
カーキチさん、それは世間知らずもいいところ。
私は富裕層の1人ですが、ポルシェ911やフェラーリを所有してる周囲の友人達が
ここ数年で結構LEXUSに乗り換えてますよ。
LEXUSはラグジュアリーではなくプレミアムカテゴリーですが、乗りやすさと見栄の両方のバランスが良い選択肢となってます。
今時LEXUSをトヨタの大衆車扱いする人など、もはやおりません。
通りすがりに失礼 - 2018年5月12日, 9:23 PM
正しくは「クルマ好きの富裕層には見向きもされない」と言った方が正しいですね。
私はレンジローバースポーツとアストンマーティンヴァンテージを所有しており、車好きを自認していますが、LEXUSみたいな信頼性と乗り心地しか見所のないクルマには見向きもしないですね。だってそもそもデザインがアレですよ…
それこそポルシェやフェラーリから乗り換えた方々はスポーツカーに疲れてしまっただけでは?
通りすがりに失礼 - 2018年5月12日, 9:32 PM
正しくは「クルマ好きの富裕層には見向きもされない」でしょうね。
購入の動機は「とりあえずLEXUSしか知らんから」「金持ちそうな人が乗ってるから」「ディーラーがその辺にいっぱいあるから」とか、そんなところでしょうね。
私はアストンマーティンV8ヴァンテージとレンジローバースポーツを所有しており、クルマ好きを自認しておりますが、LEXUSのような乗り心地と信頼性だけの車には見向きもしないですね。そもそも、デザインがアレですよ…
「大衆車」という点も誤りではないですね。実際、廉価モデルの中身や、中古市場の価格を見ても所謂大衆車の域を出ないでしょう。
フェラーリやポルシェから乗り換えた…というのは、スポーツカーに疲れてしまっただえでは?