「法螺(ほら)」 の由来

ホラ吹きの「ほら」は、漢字で「法螺」と書く。
意味は大げさに言うことや、でたらめを言うこと。
人に法螺吹きと言われて嬉しい人はそれほどいないだろう。
この「ホラ」は法螺貝に細工をした吹奏楽器からその由来はきている。

山伏が山中での連絡や獣除けに用いていた 「法螺貝」。
後の世では軍陣がその行動の合図に用いるようになったのだがその見た目以上に大きな音が出るのだという。
確かに戦を想像すれば数万の軍勢の陣頭指揮だから余程の音量が必要だろう。
そのことから、予想外に大儲けをすることを「ほら」と言うようになり、さらに大袈裟なことを言うことを「法螺を吹く」と言うようになった。
また、重要な法具としての役割も持ちよく法会に用いられていたことから仏の説法の盛んな様子なども、法螺吹きに喩えられるのだという。
こう見てみると「法螺吹き」も悪くない。

■「法螺(ほら)」の由来

私の尊敬する経営者に孫正義という人がいる。
彼の別名は「大法螺吹き」だが、これは彼自身も自虐的によく用いるフレーズ。

カルビーの取締役会長兼CEO松本さんに言わせると日本三大法螺吹きはユニクロの柳井さん、ソフトバンクの孫さん、楽天の三木谷さん。
だが、その「大ボラ吹きの大夢語り」が大切なのだそうだ。

経営者の仕事は夢づくり。
従業員がワクワクするようなホラを吹くことで会社をリードし、モチベーションをあげるのだと。
でも本当に法螺吹きなのか?

孫さんは創業当初たった2人のアルバイトに対して、「豆腐屋さんの心意気でやるぞ!豆腐を1丁、2丁と数えるのと同じように、1兆、2兆と数えられるような規模の会社にする。これからはコンピュータの時代が来る。情報革命で、すべてが圧倒的に変わる時代がくる。」と語っていたのだそう。

万単位のお金を動かしていた経営者の言葉ならそれこそただの法螺。
それが33年でなんと10兆円を動かす会社となったのです。

更に30年で数百兆動かす会社にするという今の孫さんの法螺が小さく思えるから不思議ですね。
彼には未来のビジョンがあり、そこに確実に向かうという予見・確信があります。
なるほど「法螺吹き」ですね。
小さな風呂敷しか持ちえない常人には、その確実にやってくる予知未来がただの法螺話にしか思えないのです。
ですがその法螺貝の拡声器的な役割同様に、経済は法螺貝の持ち主のもとに集まるというのが私の予見です。

世界では経済活動を潤滑油として、志ある経営者の集合体が結集しつつあります。
人々の幸せのための集合体は、人々を傷つけて儲ける商売をいずれ凌駕することでしょう。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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