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「ペンション(pension)」 の由来
民宿とは、土地の特産物や自家製の料理を提供し、郷土色豊かな家族的なサービスを特徴とする宿泊施設のこと。
元々農家や漁家が現金収入を目的に副業として始めたものが多いらしい。
興味はあるのだが、未だ宿泊した事がない。
何となく密な関係が苦手な私の性格にも問題はあるのだろう。
ところが、ペンションが西洋風の民宿のことであったことを今日初めて知った。
なるほど言われてみればその通り。
経営者こそ農家や漁家ではないものの形態は似ており、それがスキー場とか観光地や避暑地に多いからすっかり分けて考えていた。
宿泊費も安価で、部屋数も少ない。
ご飯やお風呂に限りなく素人臭さを感じるペンション。
そういえば私も若い時に何度か宿泊したことがある。
その印象は・・・泊まる場所にもよるんじゃないか、と少し濁しておこう。
「ペンション(pension)」の由来
日本における「ペンション」とは、民宿のうち、建物が西洋風の瀟洒(しょうしゃ)な外観・内装で、食事も主に西洋料理を提供する宿泊施設を指す。
とはいっても、これは日本人による日本的な解釈なので、必ずしもそうであるとは言い切れないだろう。
和食が出たり、檜風呂だったり、自らペンションを名乗っているだけであったり・・・
諸外国においては、比較的低価格で泊まれる小規模なホテルを指して「ペンション」の呼称が用いられることが多いらしい。
その歴史の始まりが非常に興味深い。
なぜ安価に泊まれるのか?
それは空いている部屋を有効活用しているからである。
また、「Pension」には「年金」の意味があることをご存じだろうか。
ここに民宿のルーツが隠されていたのだ。
フランスなどでは、退職後に年金生活をする高齢者夫婦が自宅で空き部屋(子供が大きくなって出て行き余った部屋)を利用して、賄い付きの学生等向けの下宿、または旅行者を廉価(れんか)で泊める宿泊施設を運営したのが民宿の始まり。
そこから転じて、後には運営者が年金生活をする・しないに係わらず、一般のホテルよりやや低価格で泊まれる小規模な宿泊施設をペンション(pension)と呼ぶようになったのだ。
なるほどなるほど。
なんだか少し寂しい気もするが、こういったケースは日本の郊外でも成り立つのかもしれない。
若者が減り、空き家が目立つ地方。
生き残りをかけて民宿を始めるのも面白い。
その時にはあまり洒落込まないで「民ション」くらいのネーミングの方が敷居が低くていいだろう。
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