「福島県」 の由来

今世界が注目している「県」があります。
ほんの数日で、ある国のマイナー県が世界トップクラスに躍り出ました。
しかし、名前が知れ渡る経緯は必ずしもいいものばかりとは限りません。
どちらかといえばいい方の意味での広まり方は「だんだん」であり、逆に悪い方の広がり方は「急激」であるのが世の常のようです。
残念ながら今回は後者であります。

今日は「フクシマ 福島県」について。

最近までの売り文句、キャッチフレーズは「うつくしま、ふくしま」だったはず。
しかし現在は「近づけない、ふくしま。」
ところでなぜ、本土にありながら、島なのでしょうか。
しかも今回の事故も想像できないような縁起物の「福」がのっかっているのです。
批判的なこと、マイナスイメージを書いてしまったらご勘弁ください。
でもこれだけは知っておいてください。
フクシマは私の祖父の眠る場所。
私はお墓参りを兼ねて福島に立ち寄り、いつも「ゆべし」を買ってかえります。
県内はほとんどの都市に足を運んでいます。
昨年は沿岸を車で縦走し、原発の近くの海で海水浴をしてきました。
放射性物質が検出され報道される地域を一つ一つ思い起こします。
住民の皆さんは風評被害に苦しんでおられます。
大元の早期収束、終結を強く祈り、望みます。
そんななかで私に出来ることは何か、、大好きな福島を紹介いたしましょう。

「猪苗代・会津」
白鳥が舞い降りることで有名です。(私はみたことがありませんが・・)
スキー場のメッカ。
有名なのはアルツ磐梯ですが、裏磐梯である猫魔、裏磐梯スキー場は日陰なので、GWくらいまで楽しめます。

「安達太良 二本松」
こちらは牧場が多く、乳製品が豊富です。
山沿いには土湯温泉、赤湯温泉などの温泉地が数多くみられます。
都内からでもおそらく高速で二時間程度。
温泉に牧場、ゆっくりしたいファミリーには絶好の観光地です。

「福島市」
盆地にあるため周りが山に囲まれて基本的に景色がいいです。
近くに米沢(これは山形)があるため、牛肉(焼肉屋さん)がお勧め。
私の馴染みの店があります。
いつも牛刺しを食べます。
県庁があるわりにのんびりしています。

「須賀川」
空港の近くとなります。
須賀川では数年前万博(だったと思います)が開かれました。
うつくしま福島の名前の通り花で彩られた鮮やかなものでした。
近隣阿武隈には知る人ぞ知る鍾乳洞があります。
これは意外な穴場必見です。けっこう驚きます。

「いわき・相馬・浜通り」

いわきには水族館があります。
こちらの特徴は体験型。
建物も斬新で、これが本当に地方の水族館なのか?と圧倒されます。
相馬には野馬追いという祭りが七月にあります。
どんなまつりか?
それはあたかも戦国時代の合戦を思わせるものだそうです。(私の行ってみたいお祭りの一つ)
というように観光、食、みどころ満載の福島県の成り立ち。

明治9年、当時の若松県、磐前(いわさき)県、福島県が合併して、現在とほぼ同じ姿の福島県が誕生したそうです。
横並びに三つの県があったようです。
今の地名に繋がりますので詳しい説明は必要ないでしょう。
「福島」の名称は、そのころの県庁所在地だった福島町から取ったそうです。
その福島はどこからきたのかと言えば文禄2年(1593年)ごろ、木村吉清さんという方によって、杉目城から福島城と改称して使われたのがきっかけとなります。
その福島の由来は・・正確なものはないそうですが伝説集「信夫伊達風土記」には次のような由来が書かれているそうです。
信夫(しのぶ)郡は昔、見渡す限りの湖で真ん中に信夫山(しのぶやま)がありました。
この山には吾妻(あづま)おろしが吹きつけていたため、吹島(ふくしま)と呼ばれるようになりました。
その後、長い歳月を経て湖が干上がり陸地ができ、次々と集落が生まれていきました。
そんな中で、城の名として使うにあたって、縁起を担いで吹を福とし、福島と呼ぶようになったとさ。

今の福島はどうでしょう。
周りの県はここから吹く風向きに肝を冷やしております。
島でなく本土の一部であるのに孤島のように物資も届きません。
しかし我々はよく考えなければなりません。
いかにこの肥沃な土地が我々の生活を潤してくれていたかを。
全国には47都道府県があり、面積で言えば福島は上位にランクインします。
例え昔のように三つに割れても、おそらく東京都と同じくらいの広さになることでしょう。
つまり、我々は国土の100分の一ほどを見放そうとしているのです。
このことに気づかなければなりません。
福島の重要性は認知度ではありません。県民の数ではありません。
そのことに気がつかなければ次に見放されるのはあなたの町かもしれません。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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