「シュレック」 の由来
外国の映画やアニメにはたまに度肝を抜かれることがあります。
とても日本ではヒーローとは呼ばれないであろうキャラクターが堂々とポスターの中からこちらを見つめ、なんならVサインの一つもかましてくれます。
え?そんなに驚くようなキャラあったかって??
ほら、例えば「スパイダーマン」。
当たり前のこといいますが、あれってクモですよ。
アメリカに行ったときに親戚の子供にお土産を探していたらどうにもこうにもスパイダーマングッツばかり。
あれにはほとほと困りました。それを日本に買って帰って喜ぶ子供いますかね?
アメコミばかり責めて申し訳ありませんが、「バットマン」。
あれだってコウモリですからね。
まぁなんとなくこの二つはルーツもキャラもスタイルも類似しているので、アメリカ人が好む傾向から制作されているのでしょう。
ただ二つほどフォローしておくなら、バットマンのほうは、一つ 音楽がけっこう頭に残るのが親しみやすい。
二つ 映画はけっこうシナリオしっかりなので、通でも十分楽しめる。
といったセールスポイントはあります。
ただあの捻りのないキャラクターはというとアニメ大国日本で生まれた我々には若干物足りない気がしてなりません。
そして今日の主役の「シュレック」であります。
あの「緑色の怪物」は何者なのでしょうか。
寸胴の体に大きな耳で全身が緑色。(もちろん血も緑色?)
日本語翻訳ではダウンタウンの浜田さんが関西弁で演じますのでなおのこと違和感を感じる生き物となります。
サッカー好きな私などはマンチェスターユナイテッドの悪童と呼ばれるウェインルーニーという選手のあだ名であることが余計ツボにはまり(是非比較してみてください)
絶対に借りないのに(実は1は借りた)レンタルビデオの前を通ると気になって仕方がありません。
インパクトは絶大ですが、第二段・第三弾と公開される人気の秘密とは!?
シュレックとは
2001年公開。アメリカのアドベンチャー・コメディ・ファンタジーフルCGアニメーション映画だそうです。
あぁやっぱりアメリカだったのですね。しかし色々な要素盛り込みすぎですよね。もちろんラブもあります。
シュレックは他の人からは怖がられている怪物であります。
オーガとは、伝承や神話に登場する人型の怪物の種族のことである。
ちなみに女性はオーガスと呼ばれます。日本ではあまり馴染みがないので説明を。
そんな外見からは考えられないほど心の優しいシュレックは、人里離れた沼地で一人ひっそりと平和に暮らしていました。
そんなある日、森の中でおしゃべりなロバのドンキーと出会うのでした。
喋れるが故に捕らえられようとしていたドンキーはひょんなことからシュレックが自分を救ってくれたと思い込み嫌がるシュレックについて行ってしまうのでした。
シュレックが家に戻ってみると、妖精やおとぎ話の主人公達が押し寄せてきていました。
彼らは悪者ファークアード卿によって追放されて、仕方なくやってきたのだといいます。
自分の沼地を取り戻すため、ファークアード卿に直談判しに行くシュレックでしたが、誰でもいいから「姫」と結婚して王になりたかったファークアード卿は、ドラゴンのいる城に幽閉されているフィオナ姫を助け出せば、シュレックの沼地を返してやると条件を出して・・
そんな感じで旅に出るシュレックの物語。
ちなみにアカデミー賞長編アニメ賞を受賞しているそうです。
シュレックの由来
シュレックには原作があるそうなんです。「みにくいシュレック」といいます。
1990年ウィリアム・スタイグさんというアメリカ人の作家さんの書いた絵本になります。
ここで我々は(若干でも見た人は)考えるわけです。似たようなストーリーの話を思い出します。
そうです。「みにくいアヒルの子」ですね。
アヒルの群の中で生まれたひな鳥が、他のアヒルの子に似ていないという理由でいじめらます。
アヒルの親はこの子は七面鳥のひなかもしれないと考えますが、、最後には美しい白鳥に・・
という皆さんご存知の話。日本の童話が以外と知られていないだけで・・
この話もデンマークの童話作家アンデルセン原作であります。
どことなく原作も出所がわかってきた気がしますがもちろん確証はありません。
そんな原作は冒険に出た若いオーガのシュレックが、同じくオーガの王女と出会い結ばれる物語であります。
ただし、当たり前のことですが映画にはオリジナルストーリーが加えられています。
また、残念なことに?シュレックは映画化に際しデザインを改められたそうです。
映画では、はげていて、異なる服を着ていて、黄緑色の皮膚ながらも人間に近い歯を持つビジュアルとなりました。
原作のシュレックも是非見てみたいですね。
そして肝心のシュレックの由来ですが、ドイツ語またはイディッシュ語で「恐怖」を意味するSchreck、Shreckに由来するそうです。
ちなみにイディッシュ語とは、世界中で400万人のアシュケナージ系・ユダヤ人によって使用されている言語だそうです。西ゲルマン語系に属します。
「恐怖」とはなんとも可哀想なネーミングですね。
国によって「受ける」ものに違いがあるので、アメリカ受けに合わせて原作にアレンジを加え見事シュレックは成功を収めました。
ちなみに第四作「シュレック フォーエバー」もあるそうです。アメリカ恒例のふぉーえばーですね。
「受け」に合わせて原作をいじるのは日本でも当たり前の作業ですね。
ということは根本的な美的感覚的な意味合いで、やはり我々とアメリカ人の皆さんには異文化の壁が存在するのでしょう。
ディズニーはすごい!と認めているのですが、映画のいくつかにはハッピーエンドなのに「なんだか腑に落ちない」ってこと皆さんはないですか?
主役のビジュアルはその違いを感じ取る絶好の交流の場かもしれませんね。
はーちゃん - 2018年2月18日, 12:31 PM
詳しい解説ありがとうございます。