「パンティ」 の由来

いつ頃から意識しだしたのだろうか。
いつ頃から女性は移行するのだろうか。
いつ頃からチラッとして男がドキドキしてしまうのだろうか。
なぜあんなに小さいのにあそこまでたくさん収まるのだろうか。
なぞ多き三角地帯。
今日の話題は「パンティ」さん。

男の下着といえば、ブリーフにトランクス、ボクサーブリーフにブーメランとその形で多種が確認できますが、女性のものとなると、「パンティ」さんしかないって何だか不思議ですね。
もちろん西洋から入ってきたことには間違いないでしょう。
日本では昔は、腰巻?だったかなぁ。
自分で書きながら腰巻ってなんでしょうね。実物はもちろん見たことありませんが、なんとなくおばぁちゃんが「腰巻」って言っていた気がします。
調べてみると、確かに腰に巻く布状の下着と書かれていますが、江戸時代以前の高級武家女性の夏の正装との情報もありました。
腰の位置で打掛を紐で結び、上半身は脱いだ軽装のことのようです。
着物の下着である腰巻の始まりは、中世以降の1220年代からです。
中世の女性が裳を形式化、肌袴を脱いだことから始まります。
ちなみにそれ以前の女性は、裳という衣装を着用し、その下に肌袴と呼ばれるものを着用していたらしい。
しかし、高温多湿である日本の気候から、裳袴着用が不愉快であるとされ女性は肌袴を着用しなくなったそうです。
内緒の話・・裳という衣装は、下紐を解かなくては性行為に及ぶことが出来ず、陰部は覆われている状態であり、そのことも因果関係があるとかないのか。
裳を着用しなくなった女性の衣装は着流しという形が主流となります。(事も簡単です)
その下に着用することで登場するのが、湯巻や腰巻であります。
腰巻には、下着としての腰巻と入浴のときに用いる衣服としての二つの種類があったそうです。
更に腰巻と同義として、湯文字(ゆもじ)、裾除け(すそよけ)という言葉がみつかりました。
どちらも始めて聞きましたが、奥ゆかしく日本らしいネーミングですね。

それに比べると、例えば「ズロース」。
これはおばちゃんが穿くルーズさが表現されているようです。
「ズロース」についてもう少し触れると、これも下着の一種だそうで本国ではドロワーズ、ドロワース、ドロワとも呼ばれるそうです。
ズロースというのは、日本の近代化運動の文明開化による洋装の流入によって日本に入ってきた「立体型の陰部を覆う下穿き」であります。
ズロースを初めて着用したのは、岩倉特命大使に同行した日本最初の女子留学生なのだそうです。
しかしズロースというのは、現在私たちが着用している下穿きではないですよね。
では現在主流のパンティはどのような歴史を持つのでしょうか。

1950年代に下着ブームと呼ばれる時代が到来しました。
戦後しばらくは、ただでさえ物がなかったので外側の洋服にだけ気を使うのが精一杯でしたが、昭和30年ごろになって、ようやく下着にも関心が向けられるようになりました。
経済的なゆとりがうまれたのでしょう。
下着ショーが盛んに開催され、デパートでも売り場が拡大されるようになりました。
当初は、メーカー製のパンツが玄人の下着であり、一般の女性が着用するのは「浮気用・性愛用」であるという認識が強かったそうです。
本来見えないものにお金をかけるのだからそうとられても仕方がないのでしょう。
さすがにすぐには浸透しなかったようです。
1955年鴨居羊子さんが「スキャンティ」と呼ばれるパンツを考案しました。
このパンツは今までのパンツより股上が極端に短く、必要な部分だけ覆うものや前方に穴の開いたもので、世間を騒がせ、下着ブームに拍車をかけたのでした。
合理性なのかデザインだったのか。
そこから下着革命が起こり様々なものが売り出されます。
白が主流であったのが色物下着が流行し、更に紙パンティなども出現したのでした。
色なら特に問題はありませんが、紙パンティにおいては使用法がわからずそのままデパートのトイレに流してしまい詰まる事件が多発したそうです。
トラブルも含めて話題となった「縮小化されたパンツ」の普及に一役買ったのが、ミニ・スカートとパンティ・ストッキングの流行でありました。
私もほんのりミニ・スカートには記憶があります。
1967年に日本に来日したツイギーが着用し、日本に旋風を巻き起こした事件でしたね。
それまでの大きなパンツでは、パンツの下端が日常的に露出してしまうという根本的理由から、股ぐりを深くした小さなパンティの需要が増大したのでした。
更に後押ししたのはパンティストッキングの登場でした。
ガーターベルトをつけなくてもよいことや、保温効果があるという理由から飛ぶように売れました。
こうしてミニ・スカートの流行とパンティ・ストッキングの普及が「小さなパンティ」を支えたのでした。
こうして「パンティ」が日本で市民権を得たのです。

「パンティ」の由来

パンティは英語において女性用ショーツタイプのパンツの名称として、男性用と区別する目的からできたものでした。
「パンツの小さいもの」という意味で、pants に「愛らしい」の意味の y(ie) がついて panties となったのだそうです。
日本語に訳してみたなら「おパンツちゃん」とか「姫猿股」みたいな感じです。
想像に反して和製英語でなかったのが驚きです。
しかし、日本男児にとっては納得がいかないわけです。
なぜかといえば、やっぱりその響きがいやらしいのです。
そのためなのか、最近では「パンティ」が敬遠される傾向にあるそうです。
女子高生がブルセラ店で売る場合も「パンツ」
夜の情事を予感した女性が穿くのは「勝負パンツ」といった具合です。
個人的な意見ですが確かに「パンツ」でいい気がします。
妄想しても「パンティ丸見え」だといやらしく感じますが「パンツ丸見え」と言われるとなんとなく幼児が公園で遊んでいるかのような爽やかさと染み具合を感じます。犯罪率も減少する!!かも。
暴走族を珍走団と呼べば本人達も恥ずかしくてやめるかもって次元の話と若干似ていますね。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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