「うんともすんとも」 の由来
返事などが全くないこと。
打ち消し語を伴うことで「うんともすんとも言わない。」といった形で用いられます。
最近感じるのはメールですかね。
電話って返さないと失礼って気持ちが強いものですが、メールって後でもいいやとか、先に内容がわかることからそれはスルーとか、けっこう失礼なことが平気でできてしまいます。
怒らせてしまった相手、ずいぶん連絡を取っていない元同僚もしかしたら元交際相手、初動を間違えるとそれが永遠の別れになるかもしれません。
注意したいものですね。
それでも返信が、返答が、時には挨拶ですら返ってこないという事実はなかなか心を打ち抜いてきます。
あらぬ心配や、勝手な憶測を呼び込んでしまいます。
それでも私たちは誰かと一緒ならなお更その不安を打ち消したいからこう言ってみることでしょう。
「うんともすんともいわないよ。」
不思議なもので和むんです。なんででしょう。
きっとこの言葉の持つ不思議な魔力なのかもしれません。
■「うんともすんとも」の由来
江戸時代ポルトガル人が伝えた「ウン・スン・かるた」というゲームがあるそうです。
「ウン」は一の意味で、「スン」は最高の意味。
そうして「ウン・スン」という言葉が当時ブレイクしたそうです。
ところが!その後、天正かるたというものができると、「ウン・スン・かるた」は自然と廃れていきます。
そして誰も「ウン」とも「スン」とも言わなくなって・・・
全然返事をしないということを意味する言葉として用いられるようになったというお話。
なんだけど、実はこの二つのカルタの前後が逆という話もあるそう。
だから、実はカルタに夢中になって無口になることからできたのではないかという説もあるそうです。
更に、「うん」は承諾や鼻息の音、唸り声を表す擬音語。
「すん」は「うん」に語呂をあわせたもので、同じく鼻から出す音。
こういったことから、「うんともすんとも言わない」は息さえ発しない、つまり一言も言わないといった意味として成立したという説もあるそうです。
どちらにしてもこの鼻から空気が抜けるような、それと共に気も抜けるような安心感や安らぎを与えてくれるこの言葉はストレスを抱える現代の日本人にはなくてはならない言葉ではないでしょうか。
たぁ。 - 2016年10月5日, 12:43 AM
うんすんかるたと天正かるたでは、天正かるたの方が古いことは、すでに明らかになっています。
したがって、うんすんかるたが言葉になんらかの影響を与えたことはあるかもしれませんが、天正かるたの出現でうんともすんとも言わなくなったというのは、誤りのようですよ。