「お歳暮(おせいぼ)」 の由来
師走になりました。
毎日毎日、我が家には宅急便や来客があります。
有り難い話ですが、うちではお歳暮という概念がないので(代わりにお年賀)どれもいただく一方。
なんだか申し訳ない気がしてきます。
うちで唯一パソコンの使える私は専らお礼状専門係が言いつけられ毎年、文章こそ一緒ながら季節の写真を添えて切手を貼り付け投函いたします。
上司や親戚・取引先に贈り物を送るというこの風習。
便宜や贈与といったものには当てはまらないのですかね。
確かに一年の終わりにお世話になった人に御礼をするという考えからすれば分からなくも無いですが、私がそう思うのは、貰う相手によっては下心も見て取れるからなんです。
それに不要なものとかも多いし・・会社の名前入りの置物とか・・
だからその由来を調べてみたいと思ったのです。
■「お歳暮」の由来
ずばり結論から
お歳暮は、「お正月にやってくる神様にお供えするお供え物」として始まったのがその起源なのだそうです。
これは大きな勘違いですね。
通常我々が考えていたのは過去なわけです。
お世話になった一年の感謝の気持ちでという過去。
ところが本来の意味合いは未来だったのです。
これからやってくる「福」を呼び込むための神様に対する接待となります。
またそれだけでなく、「お正月に先祖の霊を祭るために、お供え物などをする」という日本古来の風習の意味も有ります。
私も最近知ったのですが、正月にお墓参りをするという風習けっこうあるんですね。
どこでどう変化していったのか?それは今でもよく見られる、嫁いだり分家した人がお正月に本家や親元に供物を持ち寄るならわしあたりからのようです。
確かに手ぶらでは帰れないですからね。
「どうぞこれをご先祖様に、歳神様にあげてください。」といった日本人ならではの「つまらないものですが」文化も関係したことでしょう。
また、お正月の歳神様を迎えてお祝いするために一族が暮れのうちに主家や本家に供物を持って行くならわしもあったのだそうです。
こうしたことが由来となり、「日ごろお世話になっている人」に感謝することが「歳暮まわり」と呼ばれる年中行事となったとのことです。
それが転じて、「お世話になった人に一年の感謝の気持ちを込めて年末に品物を贈ること」またはその贈り物自体を指す言葉として「お歳暮」となったそうです。
もちろんそこには現代のハロウィンやバレンタイン同様に暮れと盆に決済していた商人達の思惑も絡んでいたようです。
昔のお歳暮は、12月31日の大晦日で、鮭やブリといったなまぐさ物や、お餅などが定番だったのだそうです。
そういえばその記憶私の中にもなんとなく残っています。
「鮭一匹もらってどうするんだよ?」
もちろんそれは自分が貰うのではなくお供え物だったわけです。
そのおこぼれを我々は頂戴していたのですね。
物あまりの現代、こんなもの貰ってもしかたがないよといつも暮れには思いますがその風習がどこから来たのか、今一度考え直す必要がありそうですね。
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