「割り勘」 の由来
細かいことを言うときっとケチとかガメツイとか、そんな風に裏では揶揄されることでしょう。
それもあって私は勘定が苦手です。
もし男女であったなら三択となります。
男が払うか、女が払うか、割り勘か。
男が払うは、男の見栄と下心が見え隠れします。
女が払うは、財布を共にする夫婦間では当然と言えますが、二人の関係次第では周りからみてあまり快くは思われないかもしれません。
当然ながら割り勘という選択肢が出てきますが、二人の付き合いが長く新密度が深いほどそれは不自然に感じます。
三人以上であったなら食べるものも飲む量も違えば、割り勘にするにも完全な割り勘にはならず不公平感が出てきます。
更に気を利かせた会計係の財布は小銭の山なんてことも。
やっぱり私は会計や勘定は苦手です。
■「割り勘」の由来
割り勘は、「割前勘定」が略されたものなのだそうです。
「割り前」の「前」は、三人前とか分け前といった、相当する金額・分量を表す接尾語であり、「割り前」は割り当てる金額という意味となります。
もちろん「勘定」は代金を支払うその行為や、代金そのものを表します。
江戸時代に戯作者(げさくしゃ)の山東京伝(さんとう きょうでん)という人がいました。
彼が「割り勘システム」を考案した第一人者と言われています。
勘定の支払いを必ず頭割りにしたので、当時はそれを「京伝勘定」といったのだそうです。
また戦争中も、軍隊でよく使われた方法だったとか。
この時には「兵隊勘定」と呼ばれていました。
それぞれが足並みを揃えるといったことも意識して等分で支払ったとか、いつ死ぬかわからないのでお互いに貸し借りをしないようにしたといった、軍人ならではの理由があったようです。
そういった歴史を経て今のように「割り前勘定」の略である「割り勘」と呼ばれるようになったのは大正末期頃。
また余談ですが、英語ではDutch treat(オランダ人のおごり)というそう。
これは大航海時代にイギリス人がオランダ人にケチのイメージを定着させようとしてこう呼んだのが起源なんだって。
やはりお金の絡むことなので、時代と場所を超えて様々なドラマがあったようですね。
「お支払いはご一緒ですか?別にいたしますか?」
とてもめんどくさいけど、ありがたくて便利な最近の清算方法ですが、その時に一緒に食事したという時間と実績を打ち消すような距離感を私は感じたりします。
が、そのさっぱり感がやはり現代なんでしょうね。
やっぱり私は勘定が苦手です。
匿名 - 2016年6月19日, 9:58 PM
× 戯作者(げきさくしゃ)
○ 戯作者(げさくしゃ)
× 三東京伝
○ 山東京伝
ネットで全世界に公開するなら
せめてもうちょっと調べてからにしなさいよ…
トッシー - 2016年7月19日, 4:04 PM
ご指摘ありがとうございます。おっしゃる通りでございます。全世界に公開している気持ちを忘れずにしっかり書いていこうと思います!