「現を抜かす(うつつをぬかす)」 の由来
うつつを抜かすとは、ある物事に心を奪われ、夢中になること。
代表的なものはやはり「女にうつつを抜かす」ことだろう。
これのたちの悪さは、酒やギャンブルと違い24時間つきまとうことだろうか。
頭から離れない、何事も手につかない・・・・と回想してみる。
そうか、最近そんな感情忘れていたなぁ・・・・
うつつとは、「現」と書くのだそう。
死に対して、生きている状態である「生」をあらわすなんて書くと格好がよすぎる?
「正気」とか「本気」といった意味もある。
うつつをぬかすとは、その「生きている状態」から「抜ける」ということだから夢見心地?これは少し違いますね。
魂が抜かれている状態とか、心が奪われること、つまりは意識がはっきりしていないような感じでしょう。
そうですね。抜けていました。
現代社会でうつつをぬかしやすいのはゲームではないでしょうか。
老いも若きもとは言いませんが、その幅は広く幼少から40代くらいまでは間違いなく抜かしています。
もちろん私もその一人ですが。これもある意味ギャンブルに近い熱中率があり、その携帯型でいつでもできるという気軽さが災いし各地でトラブルが多発しています。
そう考えると、「スマホにうつつを抜かす」という表現も適切かもしれませんね。
さらに絞るとLINEにうつつをぬかすが流行中?
中高生などにアンケートをとると一日3時間ほどやり取りを続けている子はざらなようです。
家族で食事にきながら、下ばかり向いて手を動かす子供たちの姿はやはり異様に思えます。
まさにその熱中が現生を離脱して見えるのです。
草食男子の増える現代では、もしかしたら「女にうつつを抜かす」ほうが健康的なのかもしれませんね。
松尾潤二 - 2016年7月24日, 1:01 AM
ポケモンGOに世の中現をぬかしていると思ってフェイスブックに引用させていただきました。
素敵な言葉の由来解説ありがとうございます。
けんろ~ - 2022年5月3日, 11:49 AM
いまどき最たるものは「メタバース&NFT」でしょう。
人間終わります。現実と向き合ってこその人生です。
お釈迦さんは「煩悩の極致」と戒められるでしょう。
中村 元先生の原始仏典現代日本語訳を読むと、
繰り返し明瞭に書いてあります。