「ピンキリ」 の由来

何か買い物をするときに、困ることってありませんか?
それは同じような商品がいくつもあるからです。
素材や会社、重さや品質、製造場所などによってその値段が変わってきます。
もちろん、的確に必要なレベルがはかれたなら迷うことなく選べることでしょう。
必要経費に上限があったなら自ずと買うものは決まってくるのでしょう。
でも、もし何の制約も、考えも無かったなら迷うことありませんか?
そんな時には私も、日本人らしく「真ん中」を選んでしまいます。
「中庸(ちゅうよう)」ってやつなんですかね。
そんな大衆心理を利用するために「ピンとキリ」はあるのかもしれませんね。

さて今日はこの「ピンキリ」。
なんでこんな名前なのでしょう。
そんな疑問を持った方々はネットにもいらっしゃったのですが、その名前の由来の想定が面白かったのでいくつか紹介してみましょう。

「穴をあけたいとき、ピンのサイズからキリの大きさまであるということから。」

なるほど、と思わされてしまいました。
確かに穴をあけるって大変な作業ですから、道具も必要です。
もしかしたらそんな状況で生まれた言葉かもしれませんね。
関係ない話ですが、私はキリで指を貫通して大変な思いをしたことがあります。
やってすぐはそれほど痛みはなかったのですが、出血が止まらず、夜なんかズキズキして寝れないんですよ。
それが針だったらおそらく刺した時こそキリより痛いのかもしれませんが、その後の痛みはほとんどなかったことでしょう。
全く関係ないはなしですが、皆さんの人生の教訓にしてみてください。
小さな穴はそのときだけ痛い。
大きな穴はあとから痛い。
何の教訓だろう??
気持ちを切り替えて、もう一つ、

「ピンは1つのことで、きりは、《きりがない》の(きり)である」

こちらも納得ですがそれぞれの由来があるでしょうから回答とは言えないかもしれませんね。
でもいいところをついているかもしれません。

■「ピンキリ」の由来

「ピンキリ」は、ポルトガル語からきた言葉なのだそうです。
その意味は「始めから終わりまで、最上の物から最低の物まで」
まず、「ピン」については、「pinta(ぴんた)」という「点」を意味する言葉からきているそうでそれが、サイコロやカルタの「一 いち」の目を表すようになり、更にそれが転じて「最上」とか「初め」を意味するようになったといいます。
「キリ」については、「クルス(十字架)」の転じた語ではないかと考えられているそうで、「十」を意味するようになり、そこから「1から10まで全部」に転化し、更に「終わり」とか「最低」の意味となったと言われています。
ただ、「キリ」については、日本語の「限り」を意味する「切り」からで、区切り、切れ目ではないかとする説もあるようです。

日本語の「キリ」がどこから来ているのかというと花札からのようです。
花札には12種類の植物が描かれていますよね。
1月>松,2月>梅,3月>桜,4月>藤,5月>菖蒲,6月>牡丹,7月>萩,8月>芒,9月>菊,10月>紅葉,11月>柳,12月>桐
一番最後の12月が桐なんです。
つまり「キリ」は花札で最後の月を表す「桐」がからきたのではないかという説です。

ただ、利益の一部を取ることを意味する「ピンはね」も、「ピンタ」からきているようなので、ポルトガル語からも関係しているのは間違いなさそうです。
ポルトガル語+日本語であったならものすごく斬新だし貴重ですね。


人生はピンとキリだけ知ればいい―わが父、森繁久彌


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著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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