「蟀谷(こめかみ)」 の由来

人間の急所をいくつ御存知ですか?
もちろん最大の急所は股間。この痛さといったら・・・
女性にはわからないって?そうですよね。

それではアキレス腱はどうでしょうか?
最強と言われたアキレスが唯一鍛えようのなかった部分。
私も中学校の休み時間に、アキレス腱の上に友人の踵が落ちてきてパックリやったことがあります。
その傷は未だにはっきりと残っていて痛みもさることながら、治りも遅いことを身をもって体験しました。
それでもその場所から(踵の上)わざと狙ったり、守りにくかったりということもないのでそれほど気にも留めませんよね。

それではスポーツではどうかというと、例えばボクシングやその他の格闘技で急所と考えられている場所は二つあるのだそうです。
ひとつはその姿勢からも分かるように(ファイティングポーズ)顎先、そしてもうひとつは今日取り上げる、「こめかみ」です。
こればっかりは体験したことがなくて、(顎先はたまにブランコとかぶつけますが)ただ、故意にやってみようものなら、「こめかみ」はほんと打撃に弱くてボクサーでも脳震盪を起こしやすいくらいだから素人だと命にもかかわる大事故に。
さすがに怖い。話に聞くだけで体験は中々できないことでしょう。
この部分は骨の厚さが薄いため、打撃に対して弱いと言われているのだそうです。

■「蟀谷(こめかみ)」の由来

こめかみとは、頭の両側の目尻の後、目と耳のつけ根のほぼ中間にある、皮膚のすぐ下に骨のある場所のことであります。
こめかみから下顎までを結ぶ側頭筋という筋肉があり、顎の動きに連動してこめかみが動くという原理です。
その構造上の理由が由来にも関係しているようで、平仮名そのままに、こめかみは、「米を噛むと動く」ことからきているそうです。
でもそんなことをいったら、米以外でも物を噛めば動くだろう!
なんて若干いじわるな、ちょっと困らせてやろうなんて捻くれた私のような人間から意見がすぐに飛んでくるのは当然の話で、食べ物の中でも特に「米」を取り上げて「米噛み」とされたのは、日本人の主食は古代から「米」であったことに他ならないのだそう。
更に古くは、固いままの生米を食べていたというので、つまり今よりよく噛まなければならず、現代人よりその部分がよく動いたと考えられる。

確かに今の人って小顔や顎ほっそりさんが多いけど、実はそれが、柔らかいものばかり食べている食事に原因があるということは広く知られるところですよね。
ということは現代人はこめかみも弱いのでしょうか?
逆に節食しなければならないボクサーが一口をよく噛んで食事すればトレーニングにもなり一石二鳥では?

ただ一つ納得行かないことがあります。
それは漢字の「蟀谷」。
どうにもしっくり来ないです。
当て字にしても納得できません。
これについては、中国語の「こめかみ」を意味する語をそのまま当てはめたものであるとの事。

「蟀」はコオロギのことであるというから「コオロギ谷?」
ムーミンが聞いて呆れる。
なぜ「米噛」にしなかったのでしょうね。


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著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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