「ナンパ」 の由来

通りを歩いていてスタイルのいいあのお姉さん、いつも立ち寄るカフェの店員さん、職場の他の課の娘や、いつも電車で一緒になる隣の学校の娘。
ちょっとあの娘と話してみたいなとか、お友達になりたいなとか、もちろん最終的には彼女にしたいとか、男ならそんなことを考えるのは日常茶飯事ではないでしょうか。

それでも日本人てのは、元からシャイな民族に出来上がってしまっているしたとえ声をかけられたとしても面識が無いんだから適当にあしらわれるのは当然で、そういった結果で傷つく自分への恐れってのもたぶんそこには存在しているはずだからなかなか声をかけずらいってのが世の一般的な男性の心情。
そこにさらに、そういった軽い出会いでのってきてしまう女の子自身の軽さも後々は信用できなくなりそうだし、自分自身も軽く見られたくないって考えるとさらに躊躇。
そういったことにもっと寛大な民族になって欲しいという気持ちもあるが、そういった日本人らしさの美徳ってのを、失って欲しくないって気持ちも私にはある。
そういった行為を一派的にナンパと呼ぶわけだが、ほんとイメージ通りの言葉に仕上がったるから不思議だ。
このナンパって言葉はどこからきたのだろう。

英語なのか日本語なのか、船が沈むように撃沈することが多いからこんな名前なのか非常に気になった。他の言葉に置き換えるにしても適当な言葉が浮かばなかったが調べていくうちにガールハントって言葉が出てきた。
日本では馴染みがないが、ナンパらしからぬ出会いの上手な英語圏では当たり前の言葉のはず。

ガールハントとは・・・

男性が遊び相手を求めて女性に近づくこと。
男性が遊び目的の女性に声をかけ、誘うこと。
男性が遊び目的の女性に声をかけ、ひっかけること。
つまりgirl+hunt(狩るの意)ハンティングってわけ。

んん・・・どこを調べてもナンパより更に悪いイメージの訳しかでてこない。
更に調べてみると、ガールハントは和製英語だというのである。とんだ勘違いだ。
1950年代から普及したガールハントという言葉だが、1970年代末辺りから、こうした行為はナンパと呼ばれるようになり死語となっていったのだそう。
やはりナンパの由来を調べずにはいられない。
人生でのナンパなど数えるほど、そんな私の冒険がここから始まる。

■「ナンパ」の由来

ナンパの歴史は以外に古く、明治時代には使われていたらしい。
カタカナ表記では気付かなかったが、漢字で「軟派」と書くと知ったら多少理解できるかもしれない。私も今はっとしました。
「軟派」は本来強靭な意見や主義をもたない一派といった意味で使われていましたが、それがいつしか軟弱に思える態度のことや、そういった態度の人に対して使われるようになりました。
新聞などでは政治や経済の担当者を硬派、社会や文化面を担当する記者を軟派といったとのこと。
つまりはお堅い話と若干緩い記事を扱うといった違いからなのでしょう。
それが男性の態度に移り変わり、女なぞに目もくれない堅物な男や腕力や男らしさを追求する者は硬派、女性との交際のためにオシャレに気を使うような軟弱な男を軟派と呼ぶようになった。
それがいつしか女性に声をかけて誘うような「軟派な態度をすること」についても用いられるようになり1980年代頃からカタカナの「ナンパする」という表現法が生まれた。
そこからカタカナ表記の「ナンパ」が単独で意味を持つ言葉となったというわけ。

軟派か硬派かといわれれば、おそらく大多数の人が硬派でありたいと思うだろう。
ただそれは世間体に近いもので、周りの目などなければ気になった娘には自由に声をかけ、品定めなどしてみたいものだ。

私には最近気になった、ドラッグストアの店員さんがいた。
すらっとしててテキパキ働いて若いのに店長クラスの扱いだ。
名札をみれば近所に多い苗字。
どこの娘さんだろう?

先日どこの娘かが判明した。
悪名高く、我が家に嫌がらせをしていた近所の家だった。
驚いた。
声をかけるどころではない。
逆に胸を撫で下ろした。
恐ろしいものだ。

知り合いの奥さんと世間話をしていた。
職場の話から共通の友人が判明した。
まさかと思ったら二人は付き合っていた。
相手はかなりのナンパ師だった。
あの話術に騙されたのかと思ったら納得なんだけど更に話をすすめていくと、他の知人ナンパ師とも交流があった。
その事実を知らずに結婚した知人が少しだけ不憫に思えた。田舎ってそんなもの。
気軽に声なんてかけられやしない。
逆にみんながどこかで繋がっている。
お向かい同士で結婚してみんなのみてるまさに目の前で不倫してる話とか、お向かいの奥さんと不倫していた人の話とか、ほんとドロドロドロドロ。

そう考えると身近でない出会いを求めるナンパのほうが健全にみえたりして世の中はわからないものだ。


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著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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