「ボランティア」 の由来
東日本大震災では、私の周りでも多大な被害が出ました。
うちはそうでもありませんでしたが、通勤の道すがらにも生々しい傷跡が未だに残っております。
普段から社会奉仕など考えたことも無い私ですが、今回ばかりはなにもせずにはいられませんでした。
ご近所さんから親戚、仕事で訪れた農家など。
自分にできることはなんだろう。
いざそれを探すと虚しさと自分の無力を感じるのでした。
大工仕事もできないし、電気関係にも弱い
食べ物を作ることもできなければ体力に自信もない。
それでも何かできることを。
そこで落ちた瓦の処理と、雨漏りの無いようにブルーシートでの補強。
いらない瓦があると聞けば軽トラックに乗り込んで回収に走り瓦の補強が出来るなら屋根に上る。
そうでした。
私は身軽なほうなので高いところが得意でした。
瓦の入荷に見通しが立たなかったので、それなりに効果・意味はあったようです。
そんなつもりはなかったのですがケーキやお茶菓子、ジュースなどを差し入れしてくれたり、時にはお金を持ってくる方もいらっしゃいましたがそれは断りました。
70前後のご夫婦などは、私が行くまで数日間命綱をつけて屋根に上がっていたようで、大変感謝されました。
こんな程度のことで・・・と恥ずかしくなりますが何よりも自分自身の清清しさは何にも変えがたいものです。
仕事においても「感謝される」ことの大切さを再認識しました。
世間一般にはこれをボランティアというのでしょうが、どうもこの言葉は苦手です。
偽善者ってものになりたくない。偽善者とは違うんですかね?
■ボランティアとは
自発的に社会事業活動に参加する人のこと。
主に無報酬で参加する人。
語源は自由意志を意味するラテン語である、「voluntas(ウォランタス)」が元になり、そこから喜びや精神といったことを意味する「volonte(ボランテ)」というフランス語が誕生。
そこから現在の英語「volunteer」となったのだそうです。
1898年に「ボランティア・オブ・アメリカ」という社会福祉民間活動団体がアメリカ合衆国で生まれ、広く知られるようになりました。
自由精神に喜び、やはり世界の「ボランティア」は格好がよく見えますね。
語源にも関連性と意志を感じます。
ちなみに偽善者の方を調べてみますと、偽善(ぎぜん)とは、善良であるとを偽ること。また、それを行う者のこと。
つまり行いが本心や良心からではなく、虚栄心や利己心などから行われるという事。
英語においては「hypocrite」とのことなので、そもそもボランティアとは違うようです。
語源はギリシャ語の「hypokrisis (舞台の見せかけの役)」から来ているそうです。
英語hypocriteは「見せかけの役を演じる役者」という意味であり、行動が心の底からの行いではないので「偽善者」の意味になったそうです。
演技者ということですね。私は・・・違いますよ。
何の為かと聞かれたら「そこに困っている人がいたから・・・」
ますます偽善ぽいですね・・・
それでも日本語でボランティアという言葉の代わりがみつからないんですね。
だから更にボランティアを調べてみたら原義は志願兵であり(反語がdraft―徴集兵)という一節をみつけました。
こうしてみると歴史的には騎士団や十字軍などの宗教的意味を持つ団体もボランティアなのだそうです。
更に英語圏では、現在でも本来の語義どおり志願兵あるいは義勇兵のこともボランティアと呼んでいるとか。
こういった場合「自発的」ということがポイントのようです。
兵士、自発的、騎士団・・・
私もボランティアでもいいかな。
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