「椿鬼奴(つばき おにやっこ)」 の由来
「あちきは廓の中の鳥でありんした。そんなあちきを自由にしてくれたのは先生でありんす。先生!あちきの腹を切っておくんなんし!」
これはドラマJIN-仁-のなかの中谷美紀さん演じる野風の台詞。
その物真似をしているが、椿鬼奴さん。
この物真似の斬新なところは、実際に物真似をする場面よりも鬼奴さんの体当たりの笑いの中でサントラのように流れてくること。
面白いのか?と聞かれると何度も聞いているうちにはそうでもなくなるわけですがなんとなくこれが流れないと鬼奴さんぽくないと感じてしまう。
そんな物真似の形ってのもあるんだなと感心させられます。
ちなみにその物真似の元ネタ「ドラマJIN-仁-」を私は見たことが無いということも全く関係は無いけど記しておきます。(つまりこの物真似は雰囲気だけでも楽しめるということ)
当初の芸風は、ショートボブに眉頭を鼻筋まで延ばしたような独特のメイク。
黒のミニワンピースに肩からは黒い羽のストールという衣装。
ハスキーボイスから繰り出す「セクシー講座」なる漫談で人気を獲得していきました。
ちなみにこの格好は映画「シカゴ」のキャサリン・ゼタ=ジョーンズをイメージしているのだそう。
そんな椿鬼奴さん。
よくよく見るとけっこうかわいい気がしてくるんですが、私だけ?
以前はメイクを施してテレビにでていましたが、現在はほぼすっぴんに近く、その意外な素顔にビックリ。
意外にかわいくない?って。やっぱり私だけ?
そのネタや見た目とは真逆に、下ネタが苦手だったり、パチンコ好きで酒焼けするほど飲むようなダメ人間ぶりに私にはご縁の無い魅力を感じてしまうからなのでしょうか。
■椿鬼奴というキャラ
椿 鬼奴(つばき おにやっこ)本名は、宮崎 雅代(みやざき まさよ)さん。
出身は東京都渋谷区猿楽町。
東京NSC4期生(夜クラス)を卒業後、現在は東京吉本に所属しています。
東京都渋谷区出身とのことですが、なんとあの代官山で育ちます。
父親は鉄鋼会社のサラリーマンだそうで比較的裕福な家庭に生まれます。
小さな頃から英会話やピアノを習っていたのだそうで、そのお嬢ぶりが伺えます。
最終学歴は清泉女子大学文学部国文学科卒業で、学生時代アメリカにホームステイした経験もあるとか。
また国語の教育実習に行ったことも判明しており、教員免許を取得しようとしていた事実も発覚しております。
ここまで見るとなぜお笑いに進んだのか不思議ですね。
転機です。
バブル崩壊後に父親が株で大損します。
借金返済のため自宅マンションを売却し更に両親は離婚。
大学も実はアルバイトをしながら必死に卒業したのだそう。
就職活動はせずネットカフェのアルバイトで2年間過ごし、ペットフードの輸入販売の会社社長の娘である友人の誘いで就職しOLとなりました。
その安定をもたらしたはずの社長の娘が今度は人生を狂わせます。
雑誌「ケイコとマナブ」からたまたま見つけた吉本興業の芸人養成所の話を持ってきたのです。
最初は軽い気持ちで東京NSC4期生に入学した鬼奴さんでしたが、在籍中に勤めていたペットフードの会社が倒産したことをきっかけに芸人を本気で志すようになったのでした。
社長の娘は会社の未来を予期していたのでしょうか。笑
■「椿鬼奴」の由来
デビュー当時は渡部和美さん(現在も芸人として活動中)と一緒に「金星ゴールドスターズ」というコンビを組み、本名で活動していたのだそうです。
そんな鬼奴さんの芸名の由来は、キュートンとして活動する上で通り名を必要としたことから。
キュートンとは、2002年7月に吉本興業所属の6人芸人で結成されたお笑いユニットのこと。
最終候補となった「鬼」と「泥」のうち、「泥」は濁音が先頭にあるのが気に入らないという理由から「鬼」を選んだのだそう。
それからしばらくして構成作家の勧めもあり字画を考慮して文字を足すことに。そして「椿鬼奴」が生まれたのだそうです。
改めてみると、ありそうでなかった芸名ではないでしょうか。
インパクトも強く現在の彼女のキャラにも合っている気がします。
途中で清泉女子大学文学部国文学科卒業であることが関係あるのかと思いましたが、全くそんなことありませんでしたね。
それでも、冒頭の台詞といい彼女の芸風といい、塗れていながら古風な雰囲気にはピッタリです。
あまり彼女が好きだ!と声を大にして宣言することはプライベートではできませんが、この場を借りて宣言させていただきます。
彼女のことが好きです。もちろん芸人としての魅力中心でね。
- 2013年1月17日, 1:40 PM
自分と違って自己犠牲をして人々(誰か)を守ろうとする人が多くみられるようですが、この人もそのうちの一人だと思います。不可抗力は自分も悩まされます・・・すみません。