「いけず」 の由来
「いけずぅ~」 クレヨンしんちゃんの名文句です。
でもよくよく考えて見ると、軽く流してたこの「いけず」が雰囲気だけでその本当の意味を理解していない自分を発見しました。
しんちゃんがこの言葉を発するシチュエーションからすれば、「いじわる~」とか女性がおねだりする状況を模しているように見えます。
「おいでやす~」のイメージからなのか、しんちゃんの言い方なのかなんとなく京都の匂いがするので、綺麗な言葉のように見えますがその意味は、強情なことや意地の悪いこと。また、そういう人のこと。
より悪い意味に発展すると、わるものとかならずものといった意味もあります。
更に好ましくないことや不良じみたいたずらのこと、
また多少使い方は違いますが贋金(にせがね)など通用しない貨幣の意味もあります。
関西の人間がよく使う「いけず」は、ほぼ100%強情なことや意地悪なことに対してで嫌みな感じではなく、ちょっと親しみを込めた言い回しで使われるようです。
特に、関西の女性が男性に対して言うのであれば、「あなたっていけずね」=「あなたって、意地悪ね(ハート)」といった感じの使い方となります。
しんちゃんも、もちろんこれと同様の使い方で間違いないでしょう。
やはり関西方面の言葉のようなので、クレヨンしんちゃんの作者はもしや・・・と思い調べてみましたが、作者の臼井 義人(うすい よしひと)さんは静岡県静岡市生まれ、埼玉県春日部市育ち
履歴にも特に関西との関係性も見つからなかったので特に思い入れが強かったわけではないようです。
■「いけず」の由来
「いけず」の由来は関西方面の特に女性が関係しているのは間違いなさそうです。
大阪ことば事典では、「オールド・ミスなどの小姑根性のひねくれた気質が人に嫌われて、あれでは嫁にも行けない。行けず者だ、が行けずだといったものではないだろうか。」と書いてあるのだそう。
確かに全国的にみても公共機関などでの迷惑行為や社会生活でのマナーの悪さの例として、よく関西のおばちゃんがあげられますよね。
既婚女性が周りの目を気にしなくなるというのは理解できますが、それがオールド・ミスであったなら、その先の人生が心配されます。
また、「だから嫁に行けないんだよ。」と暗にといっている気もしてきます。
「嫁に行けない」から「いけず」、その意味は「意地悪」「たち悪」これは納得かもしれませんね。
「いけず」によく似たことばとして上げられるのは「根性悪(コンジョワル)」なのだそうです。
最近では「悪」をつけずに「あの子コンジョや」といった使われ方で根性が悪い、意地悪だ、という意味となるとか。
どちらもストレートな物言いをしない遠慮深さに私は「いけず」を感じたりします。
「いやーん、いけずう」
言葉の意味が分からずともなんとなくその雰囲気でこんなことを若い女性に言われたら世の男性の大半はにやけてしまうのではないでしょうか。
男性にも同様の意味を持つような言葉があったらなんて便利だろうとも感じます。
相手に好意をよせているのは明白であり、男性からみたらこれ以上にかわいらしく見える言葉もそうそうありません。
しかし、これを使いすぎると逆に節操の無い軽い女性といったイメージがつく可能性も否定できません。
連発することなくうまいタイミングで用いなければ本当に自分が「いけず女」になってしまう可能性が出てきます。
とかなんとか書きながら、一度でいいから生で言われてみたいと思う
生粋の関東人の私です。
巌窟王 - 2018年3月12日, 2:41 PM
「いけず」の語源、「行けない」の言葉の短縮として、簡単に言われていますが、
もともとの語源は、「池之端の芋茎」がそもそもの語源です。
池之端の芋茎(ずいき)は池の養分水分を多く取り独り占めして周りの植物に池の
養分を与えない。その様子から来ています、
花登 筺(はなと こばこ)細うで繁盛記より。