「奈落の底(ならくのそこ)」 の由来
確か人気長寿番組「遠くへ行きたい」だったと思うのですが俳優さんが四国を旅していました。
そこで歌舞伎の小劇場を訪れ、中を見て歩きます。
小さいながらしっかりとした作りのその劇場の地下へ移ると頭をぶつけそうなほどの低い天上(舞台)があり、せり上がって演者が登場する舞台裏が見られました。
その説明の中で、この場所は「奈落」というのだと字幕が入ったのです。
そこでピンときたのが「奈落の底」という言葉。
これは抜け出すことの出来ない状態や立場のこと。
きっと「奈落の底」の由来は、この劇場の地下のような空間が関係しているはずだと私は確信めいた仮説を立てたのです。
■「奈落の底」の由来
奈落の底とは地獄の底のこと。
つまり這い上がることの不可能な場所と考えられます。
由来については、サンスクリット語の「naraka(地獄の意味)」からきているとのことで、「奈落」は当て字なのだそう。
あれれ・・・
最初はその音から「奈落迦」と書いたそうで、「那落」や「捺落」といった当て字も存在します。
こういったことからも想像のつくように仏教から来ている言葉なのだそう。
つまり私のたてた仮説、劇場のせり出しの装置がある舞台下の地下からその由来がきているは誤りで地下室が暗くじめじめしていて、まるで奈落の底(地獄の底)のようだということから付けられた後付けなのだそうです。
残念でした。
漢字にだまされた気がします。
この想像もつかない当て字が、由来の順序を狂わせました。
天井が低くて心細い。更に頭の上には天国のような晴れの舞台。
地獄もいつかは抜けられる希望ある場所であったらいいなと未だ見ぬ、体験せぬ場所に思いをはせて今日は敗北感に包まれながら終わります。
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