
「キセル」 の由来
四月といえば新社会人に新入生、新しい生活のスタートですね。
私は高校まで田舎で過ごし、進学と共に上京いたしました。
何より嬉しかったのは、電車での通学でした。(かなりの田舎もの)
小学校は徒歩、中学校は自転車、高校は自転車とバス。
高校の正門の前が駅であったにもかかわらず、行き先の違いから三年間で利用したのはわずか数回。
同じ高校の学生がカップルで電車に乗る姿にずっと憧れていました。
進学しての念願の電車通学。
今までにはない出会いや、体験に胸躍らせていたのです。
ほら、よくあるじゃないですか。トレンディドラマでの偶然からの電車の出会いのシーン。
実際始まってみればなんてことはない。
駅までの徒歩十数分が億劫になったり、他の駅で買い物をした後の荷物の持ち帰りがたいへんだったり、いつの間にか電車で寝るのを覚え、あぁ世の中は一長一短なんだと数ヶ月で気づかされたものです。
アルバイトは短期派遣に登録していたため、色々な場所にとばされました。
初めての地ばかりで帰りの乗り換えもわからず、疲れもあって切符は初乗りを買い快適な車内で居眠りしながら帰ったものです。
起きて周りを見渡すともちろん見慣れない光景。時間が遅くなり、帰れなくなる頃に寝惚けながら必死に乗換えして最寄り駅に到着。
いつもどおりに定期券で下車。うちに帰ってはじめて「あれ、、どうやって乗ったんだ?」
やってしまいました。キセル乗車です。
時効ってことで、、
ところでなんで「キセル」なのでしょうね。
その昔、タバコふかすのに口に銜えていたあれのことなのでしょうか?
キセルや無賃乗車のことをひっくるめて不正乗車というそうです。
不正乗車とは、運送機関を利用する客がその乗車区間の定められた乗車券を持たずに、料金を免れようとすることだそうです。
そうですね。考えてみればさらに上には無賃乗車がありました。
余談ですが、平家物語に出てくる平忠度(たいらのただのり)の名前から無賃乗車「ただ乗り」のことを彼の役職名である薩摩守(さつまのかみ)と呼ぶことがあるらしい。
本人は不本意なことでしょうね。
キセルに話を戻しますと、
乗車区間において、有効区間が連続せず乗車駅および下車駅についてのみ有効な乗車券を所持し、中間の区間の運賃支払いを不正に免れようとする行為のことを、キセルもしくはキセル乗車(中間無札 ちゅうかんむさつ)というそうです。
キセルに利用されるものは、定期券、回数券、入場券、初乗り乗車券などがあるそうです。
「キセル」 の由来
言葉の由来はやはり、煙管(きせる)であります。

Photo By Kiseru (Japanese smoking pipe) – File:Kiseru (Japanese smoking pipe).jpg – Wikimedia Commons
煙管は日本における喫煙道具であり、西洋で言うパイプのことです。
ついでに煙管の語源はカンボジア語の管を意味する「クセル」がなまったものではないかといわれているそうです。
それでなぜその煙管がキセルの由来となったかといえば、その作りからのようですよ。
煙管は、吸い口とタバコを載せる部分だけ金属を使用するそうです。
よく知りませんがその他の部分は木製なのでしょうかね?
火を扱う場所は金属であることが理解できますが、吸い口はなぜなのでしょうね。
更なる疑問が・・
「入るときと出るときは金を使うが、中間には金を使わない」
この解釈が中間無札のことに結び付けられ、キセルと呼ばれるようになったようです。
貧富の差の激しかった時代、裕福にタバコをふかしながら乗車していた富裕層が揶揄した言葉なのですかね。
よく思いついたものです。
とほほのほ - 2015年7月14日, 7:21 AM
キセルの真ん中は竹で、ラオと言うそうです。ラオは東南アジアのラオスが語源でラオスでは斑入りの竹が取れわざわざキセルの為に輸入していたそうです