「ウルトラマン」 の由来
「7月10日」はウルトラマンの日
皆さんは知っていましたか?
朝、新聞を開くと一面の隅に上記のように書かれていました。
よくある形として、~日は名前をもじるに当てはめて、「ウルトラマン」という言葉のどこに7と10が隠されているのかをしばらく悩んでみました。
10が「トウ」に絡むのか?そうなると7はどこから来る・・・ なかなか思い浮かびません。
それもそのはず、なんのことはない。
1966年のこの日、つまり7月10日、TBS系テレビにおいて「ウルトラマン前夜祭」が放送されたというのが正解。
前夜祭というのもすごい・・・
最初からそんなに注目されていたのだろうか?
内容はというと、翌週から始まる放送を前に、ウルトラマンとレッドキング、バルタン星人といった怪獣や宇宙人、そして生みの親である円谷英二さんらが杉並公会堂に集合した公開番組。
ちなみに前週までは「ウルトラQ」が放送されていた枠ということで期待も大きかったらしい。
「ウルトラQ」ならその世代でない私も名前だけは知っています。
そうして初めてブラウン管にウルトラマンが登場した7月10日が、「ウルトラマンの日」になったというのですが、2013年、つまり今年はウルトラマンを制作した円谷プロ創立50周年でもあるのでそういったことが無関係とはいえなくも無いでしょう。
■「ウルトラマン」の由来
名前については第1話の劇中において、ハヤタ隊員が最初に「ウルトラマン」と命名している。
この命名がハヤタの意思なのかウルトラマンの意思なのかは不明であるがそこから「ウルトラマン」となったのは間違いない。
その名前はすぐに浸透し、敵対する宇宙人やゾフィーからも「ウルトラマン」と呼ばれているわけだがそれ以上細かく詮索するのはやめておこう。
終了後も、本作の流れをくむ各作品のヒーローは「ウルトラマン」と総称され作品群は「ウルトラシリーズ」となった。
その姿は基本的にFRP製のマスクとウェットスーツをベースにしたスーツで造形。
銀と赤を基調としたデザインや、胸部の発光器などの特徴を持っている。
さてここまでは劇中のお話で、ここからは裏話の方の名前の由来。
「ウルトラマン」という名前には実はオリンピックが関係しているというのだ。
1964年(昭和39年)10月の東京オリンビックで元NHKアナウンサーの鈴木文弥さんが、
日本選手が至難の技を次々に決めた際にうまい名文句を残した。
それは「ウルトラC」
当時の体操競技の最高難易度は「C」。そこで、「C」ランクを超える技の表現として「ウルトラC」が生まれたとのこと。
(ちなみに 現在の体操の難易度のランクは「A」「B」「C」「D」「E」「スーパーE」の6ランク)
「ウルトラC」は当時の流行語となりました。
その「ウルトラC」に目をつけたのが当時「ゴジラ」などの特撮映画を手がけていた円谷英二さん。
オリンピックの最中にもかかわらず、鈴木アナウンサーに対して「ウルトラ」という言葉が気に入ったので、テレビ番組のタイトルに使わせてほしいという直接電話したといいます。
鈴木アナウンサーは二つ返事でそれを快諾したというから彼も中々のものです。
そして円谷英二さんは東京オリンピックの二年後1966年にTBS系列の番組で「ウルトラQ」として採用します。
こちらの番組、自然界と人間の営みがバランスを失ったらどうなるかをテーマとする一話完結の怪奇SFドラマで製作をはじめた当初の番組名は「アンバラス」だったといいます。
それが、円谷英二さんが「ウルトラ」と出会ったことで、番組名は「ウルトラQ」へと変更になったのでした。
初回の視聴率は32.3%で放送の終わる7月まで30%前後の高視聴率を記録したそうです。
こうして「ウルトラQ」は、その後「ウルトラマン」「ウルトラセブン」などの「ウルトラ」シリーズを生むきっかけとなり、現在は「ウルトラマン」マックスへと引き継がれているのです。
なんとも宇宙以上に壮大なお話ですね。
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