「奈良漬」 の由来
子供のころは、こんな食べ物絶対にありえないと思っていました。
ところが時がたち、成人しお酒を飲むようになると食べ物も変わるものです。
無理なものが食べられるようになり、更にそれを求めるようになります。
たまたま出張先の帰りにお土産でいただいたのがその場所のの特産品であった奈良漬。
恐る恐る食べてみるとその美味しいこと。
それからというもの、その近くを通りかかると必ず買って帰ります。
ただ、面白いことに酒飲みは必ず奈良漬が好きといった図式は成り立たずお土産も二回に一回程度は空振りに終わりました。
■「奈良漬」の由来
奈良漬け(奈良漬、ならづけ)とは白うり、胡瓜、西瓜、生姜などの野菜を塩漬けにし、何度も新しい酒粕(さけかす)に漬け替えながらできた漬物のこと。
もともとはウリの粕漬けからきていて、古代から食べられてきました。
奈良時代には「かすづけうり」「かすなす」という名前で出てくるそうです。
当時は高級食材として主に上流階級でのみ食されていた様子。
ということは奈良時代からあるから奈良漬? 残念。
奈良漬として広まっていったのは江戸時代の初めころ。
奈良の漢方医である糸屋宗仙が白ウリの粕漬けを作って奈良漬と名づけたことから。
地元の寺の門前で売るようになり、奈良漬の名前が広まっていったのだそうです。
奈良漬けとセットの食べ物があるそうです。それは鰻の蒲焼き。
言われて納得、確かに付け合わせでのってきた気がします。
というのも価格の上昇で鰻の蒲焼きなんてずいぶん食べていません。
これは鰻を食べた後に口に残る脂っこさを奈良漬けが拭い去り、口をさっぱりとさせるという狙いから。
それだけでなく胃の働きを活発にし胸焼けを抑えたり、脂肪の分解、ビタミンやミネラルの吸収を助けるといった見えない効果もあるのだそうです。
もう一つおまけに奈良漬けを多量に食べた後は酒気帯び運転になるのかという問題。
やはりこれも濃度と量に関係するのだそう。
でもアルコール度数5%の奈良漬けで約400g食べなければ基準値に達しないとのこと。
これって奈良漬だけだと相当な量。よほどでない限り注意の必要はないでしょう。
まぁそこまでして食べるほどのものでもありませんが、好きな人にはやめられない中毒性があるのが奈良漬かもしれません。
私もその域かもしれません。
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