「華奢(きゃしゃ)」 の由来
「あなたって華奢な子が好きそうよね。」
昔バイト先で言われたことがあります。
一瞬、え!?ってなって改めてその意味を考える。
「きゃしゃ」ってなんだっけ?
なんだっけなんだっけどんな漢字だかも浮かばない。
漢字も浮かばないから当然意味も浮かばない。
後でそうだった、ほっそりと繊細で弱々しい感じの女性のことだったと思い出す。
まぁなぜ浮かばなかったかにはもう一つ理由があってそう私に言った彼女も華奢とはいえないけどなかなかの美人。
だから彼女にいきなりそう言われたときに驚きの方が先にたって正直冷静でいられなかった。
かといって、はいそうですとは答えられないし、彼女自身を否定しない言葉を選ぶが今となっても正解は見つからない。
若かりし日のちょっと苦い思い出だ。
■「華奢(きゃしゃ)」の由来
華やかに奢る、どうしてこんな漢字があてられたのか。
「華」の字に「キャ」の読みもないし・・・実は華奢(きゃしゃ)は当て字だったのです。
更に調べてみると面白い事実が判明します。
「華奢」を「かしゃ」と読むと意味が変わるというのです。
意味は、はなやかでおごっていること、はでに暮らすこと。
つまり漢字の意味そのままとなります。
でも皆さんは「華奢 かしゃ」なんて言葉ご存知ですか?
そうです。はじめて聞くのです。
本来漢字の意味そのままであった読みが、他のものにとって代わられてしまったのです。
こんなこともあるのですね。
でも、よく考えてみると・・・華やかで奢る・・・高飛車という言葉が私の頭に浮かびます。
読みもなんとなく似ている! もしかしたらよりその状況を表す適した言葉にとって変わられたのかもしれませんね。
きゃしゃには「花車」という当て字も存在します。
江戸時代の書物などにはこちらの表記が多かったとか。
そしてお気づきのように、「花車」にも「カシャ」という読みがあり、「遊女を監督する女」とか「茶屋・料理屋の女主人」という意味があるといいます。
でもこうなると現在の「華奢 きゃしゃ」の意味は想像できませんね。
今日のまとめは、「かしゃ」に「きゃしゃ」に「たかびしゃ」に・・・
言葉の成り立ちには必ずしもその言葉だけによるものではないということです。
確証はないですけどね。
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