「川柳(せんりゅう)」 の語源
五・七・五
短い言葉で季節や風情をだす。
日本人的な文化ですね。
私の得意分野(自称)です。
気持ちよく言い放つと大抵周りから一言。
「お前のは川柳だよ。」
??
どちらかといえば理系で、漢字などはパソコンがなければ全く頭に浮かんでこないほど国語を苦手とする私には、実はその違いをよく理解できません。
この機会に調べてみますと・・・
川柳には「季語」がない。
俳句には、季節を想像できる「季語」が必須ですが、川柳では特にこだわりはありません
川柳には「切れ」がない。(一句一姿)
俳句には「切れ字」が必用ですが、川柳では特にこだわらないそうです。
よくみるところでは「けり」が切れ字となります。
川柳は自分の思いをストレートに言い切り、「余韻」を残さないそうです。(穿ち)
俳句は、主に「文語」表現となりますが、川柳は「口語」での表現が普通となります。
俳句では、主に自然を対象に詠むことが中心でですが、川柳においては、人事を対象に切り取ることが中心となります。
俳句では、詠嘆が作句のもとになり「詠む」といいます。
川柳では、詠ずるのではなく「吐く」「ものす」などというそうです。
んん・・理解不可能。
ですが言われてみれば自分のように浅い人間が思ったことを語呂だけよくして言い放つ。
川柳なのでしょう。
川柳も俳句と同じく俳諧に起源を持つ五・七・五の定形詩であることは間違いありません。
現在の俳句の中には、季語も切れ字もなく、口語体のものもあります。
つまりその境界はあいまいなようです。
ところでこの「川柳」の語源が気になります。
というのも実は、こうして調べるまでは川柳=ユーモアや風刺といった言葉遊び的なイメージしかありませんでした。
ですから、言葉の由来にもきっと面白いエピソードがあるのだろうと期待するわけです。
きっと時代劇さながらの、川岸に幽霊の出る柳が・・・わくわく
と期待させておいて早速落とされてしまいました。
川柳の語源は・・お名前からだったのです。
「柄井川柳 からいせんりゅう」さんというかたが居られたそうです。
時は江戸の中期。
俳句が口語詩として語られるようになり、俳句の「前句付け」というものが流行しました。
この「前句付け」で名高かったのが「柄井川柳 からいせんりゅう」さんでした。
川柳さんは付け句の独立性を重視し、彼の撰による句は「川柳点」と呼ばれるようになったそうです。
そこからそのような十七字の短詩を「川柳」と呼ぶようになったとか。
ほんと名前だったなんて驚きです。
しかも、川柳のとくちょうである、滑稽や風刺といった作品からではなかったのがまた驚きです。
ふざけて十七字にまとめてこれが俺の川柳だ!!なんてみっともないことは明日からはやめることにします。
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