「験を担ぐ(げんをかつぐ)」 の由来
勝った日はパンツを洗わない。
願いが叶うまで髭をそらない。
前回と同じ台に座る。
最初に右手からさわる。
拾ったお金をポケットに入れておく・・
ああ・・これは違いますね。ただの窃盗。
誰でも一度や二度あるのではないでしょうか。
「げんをかつぐ」こと。
上のいくつかはよく聞く代表的なものをあげてみましたが、この中には私も実践しているものがあります。
特に「前回と同じ台に座る」でしょうか。
私の場合、パチンコでなくゲームであります。
ゲームセンターのカードゲームにはまっておりまして、これがどうにも運が必要。
数十枚のカードパックに「レア」は数枚。
ランダム、とは言いましてもだいたい定期的に出現します。
レアを引いてから台を変えたり帰宅するというのが常識であり、そのようなすでに引いた後では当分の間レアの出現はお預けとなるのです。
つまり引かずに退散した台を嗅ぎ分ける必要があるわけです。
ところがこれが考えすぎるといいことがない。
満席で空いた後など、出る確率が低いとふんで他人に譲るとすぐに出たり、開店直後に入店して数時間、隣に後から座った人が数百円でスーパーレアを引いたり・・
時として、いやかなりの頻度でこういったことが起こりうるのです。
それからというもの私は、決めたのです。
いつも同じ台に座ろうと。
行く店によっていいものが出たお気に入りの台を決めておいて誰もいなければ必ずその席に座る。ある意味「げんかつぎ」であります。
まぁこうすれば諦めがつくんですよ。色々考えすぎて間違えるよりずっとね。
「げんを担ぐ」の由来
「げんを担ぐ」意味
ある物事に対して、以前に良い結果が出た行為を繰り返し行うことで吉兆をおしはかること。
また、良い前兆であるとか悪い前兆であるとかを気にすること。縁起を気にする事。
「気にする」ことを言うというのはちょっと意外な感じがしますね。
運気を上げる行動のことをいうのかと思っていました。
担ぐのは理解できるのですが、「げん」てなんでしょう。
どうやら漢字は経験の「験」なので「過去にあったことを踏まえて」みたいな意味なのでしょうか。
同じような意味の言葉があります。
それは「縁起」です。本来は縁起をかつぐであり、
「げんをかつぐ」は、「縁起」が反転して音韻変化したとする説が有力なのだそうです。
音韻変化とは、ある言語のある音が、歴史上の一時期に他の音へ変化することを言います。
例えば、日本語のハ行の頭子音が[φ]から[h]になった類のことだそうです。
まぁこれを読んでも私の脳では理解不可能なのですが、なんとなく 「えんぎ」を反対から読んで「ぎんえ」「ぎ」と「げ」は似ているし「ぎんえ」を並び替えて「ぎえん」とし子供の頃流行った十回言ってみてゲームをしたなら、おそらく八回目辺りで「げん」に・・そんなレベルの話だと飲み込む。
そんなことを書いてから更に調べてみると、江戸時代に流行った「逆さ言葉」であるという一文に納得です。
「げんがいい」とか「げんなおし」といった言葉もあるそうなのでやはり「縁起」説が有力なようである。
また「験」には「仏教修行を積んだ効果」という意味や、「効果」「効き目」といった意味があるそうで、漢字が当て字でなく関係あっての引用と考えられるそうです。
日本では「言霊」といって、声に出した言葉には霊的な力が宿ると信じられてきた。
良い言葉を口にすれば良い事が、悪い言葉を口にすれば悪い事が起こるといことである。
例えば受験生に「すべる」や「落ちる」などの、受験に失敗することを連想させる言葉を言ったり、受験生の周辺で口にするといったことである。
さらには受験生の不安を煽ったり、気力を削いでしまう恐れもあるので注意が必要となる。
そのため物事を言葉の霊力で好転させるためにカツ丼を食べさせたり、五角形の鉛筆を使ったりするわけ。
こうして様々な「げんかつぎ」が生まれたのでしょう。
ある意味「人間の弱さ」が生み出したのかもしれませんね。
信じる信じないは自分次第なんだけど、「自己暗示」も自分をコントロールする一つの手段だってことは知っておきたいですね。
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