「がんもどき(雁擬き)」 の由来
「~もどき。」
あまり言われたくない言葉ですよね。
ダイヤモンドもどき タレントもどき 芸人もどき…
どうしても二流の意味が、いや、まがい物とか贋作といった意味で用いますからやはり敬遠されることでしょう。
「もどき」は「擬き」(もどき)と書き、「擬く」の連用形が名詞化したものだそうで、意味はある物に似ていることを言います。
「擬く」・・・あまり耳にしない言葉なので調べてみるとその意味は、似せて作ることで、そこから偽物を作って本物に見せかけることなどを指すのだそうです。
■「がんもどき」という存在
「もどき」に何があるかと調べてみたら、「がんもどき」が出てきました。
というか「がんもどき」しか出てきませんでした。笑
がんもどきは、油揚げの一種であり水気を切って崩した豆腐に、人参・ゴボウ・昆布などを混ぜてヤマイモや卵などでつなぎ、油で揚げたものであります。
おでんや煮物に用いられることが多い食材ですね。
私は特に好んで食べませんが、実家の法事ではほぼ100パーセント「がんもどき」が登場します。
風習なのでしょうかね。
そして当然のように私は残してしまいます。
田舎の法事はよくできていて、帰りにタッパーを渡してもらえるんですね。
それに放り込んで、おばぁちゃんのお土産にするわけです。
するとおばぁちゃんは当然喜んでくれるし、自分は食べなくて済むし・・・
といいこと尽くし!もちろん持って帰ることを最初から見越して、店側も一人で食べるのではなく、家族で食べる大きさで出してくるのだから本当によくできたシステムであります。
■「がんもどき」の由来
がんもどきは略して「がんも」と呼ばれます。
ちなみに江戸時代の終わりまでは現在のようなものではなく、こんにゃくを油で炒めた料理を「がんもどき」と呼んでいたそうです。
がんもどきは、もともと精進料理〔もどき料理〕から生まれたものだそうで、(もどき料理・・・肉食が禁止されたため、野菜や豆類、穀類を工夫して代用・調理した料理)肉の代用品として作られたものだったそうです。
名前の由来については諸説あり、最も知られているところでは雁の肉に味を似せたとされることからというものがあります。
私は雁を食べたことが無いのでこれはノーコメントで。
他にも鳥類の肉のすり身を鶏卵大に丸めて煮たり蒸したりする料理「丸(がん)」に似せて作ったからといった説や、がんもどきの中にきくらげではなく安物の昆布を使ったら、表面に糸昆布が現れてしまい、その様子が雁が飛んでいるかのように見えたからといった若干風流な説もあるのだそうです。(風流ではないか)
諸説あれども、どれも「雁」は絡んでいるのでそれだけは間違いないようですね。
もどきなんて話を書いていたら、テレビに宝石をジャラジャラ付けた叶姉妹が出てきました。
この人たちは本当に不思議ですよね。
どんなに本物をたくさん付けていてもその存在がなんとなく嘘っぽくて「もどきっぽい」。
なんていうか空想の世界の住人。
もちろん人々に夢を与えるといういい意味です。
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