「濡れ衣(ぬれぎぬ)」 の由来
皆さんは濡れ衣を着せられたことありますか?
濡れ衣とは、無実の罪。根も葉もない噂。
私はよく着せられます。
というかわざと着せられるようにしているというのが正しいかもしれません。
それは、わざと悪者になるのが得意ということです。
簡単なようで難しいものですよ。
最終的にそれが濡れ衣だったことを知らせるところまでプロデュースするわけですから。悪趣味ですね。
そんな私だから、本当の濡れ衣は絶対に許せません。
意図しない本当の濡れ衣は絶対許せません。
私が最近理不尽に思えたのが冤罪という名の濡れ衣。
東電OL殺人事件(とうでんオーエルさつじんじけん)です。
これは1997年3月に東京電力の従業員だった女性が
東京都渋谷区円山町にあるアパートで殺害された事件で、有罪とされたのはネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリさん。
今になって再審無罪判決が確定しました。
この事件何がおかしいのかというと、不法滞在していたゴビンダさんが、殺人事件の実行犯として強盗殺人容疑で逮捕された点。
なぜ東京電力東京本店に勤務する女性が売春などをする必要があったのか。(東京電力に初の女性総合職として入社つまりエリート)
またその女性が生前社内でも少ない脱原発を訴えていた点。
そして、震災後の東電の株が下がった時点で事件が取り上げられたタイミングのよさ。
謎はつきませんが、明るみとなった事実が一つ。
それはゴビンダさんは完全な濡れ衣であったこと。
■「濡れ衣」の由来
濡れ衣の歴史は古く、平安時代から使われていたといいます。
「古今和歌集」には「かきくらしことはふらなん春雨にぬれぎぬきせて君をとどめん」という歌があるそうで、これはどうせ雨が降るなら空がかきくもるほど大降りになってほしい、そうすればこの春雨のせいにして君が帰るのをとどめたいものだ、という訳で春雨が濡れ衣をきせられています。
その由来は諸説ありますが、最有力なものとして継母が先妻の娘の美しさを妬み、枕元に漁夫の濡れた衣を置くことで実父に漁師との関係を誤解させたという昔話からきているという説があります。
その後、実父は娘を殺してしまったというからかなり恐ろしいお話。
他にも、古くは「かずく(潜く)」という言葉があったそうで、この語には水にもぐるという意味と罪を負わせるという二つの意味があるのだそう。
それが海にもぐる海女さんが濡れた衣を着ていることから濡れ衣を着る→かずく→罪を負わせるといったように変化したという説。
また、濡れた衣服が早く乾けば無罪で乾かなければ有罪とするといった神の意思を受ける裁判がかつて行われていたことからという説もあるそうです。
まぁどれであってもそれほど気持ちのいい話ではないようです。
濡れた衣を着るという状況はそれほど想像し難く、ありえない状況と解釈すれば、確かにそれは無実の罪と理解できるかもしれません。
濡れ衣を着せられることも、実際に濡れ衣を着るような状況も普通の人なら誰しも味わいたくない状況には間違いありませんが。
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