
「茶茶を入れる(ちゃちゃをいれる)」 の由来
私は「ちゃちをいれる」のが得意です。
ところが、その話をしている傍から友人にちゃちをいれられました。
「それを言うなら『ちゃちゃ(茶茶)を入れる』だよ。」 と。
やられた。
確かに口ざわりだけで「ちゃち」と言っていたのですが、調べてみると紛らわしい事実が浮かんできました。
「ちゃち」 安っぽいさま
「ちゃちゃ」 ひやかし気味の冗談。じゃま。
というわけで、「ちゃちゃを入れる」だと、じゃまをするとか、水をさすという意味になるのです。
「ゃ」一つで大きな違いがあるもんだよねと、上手く話をそらしてその場は適当に誤魔化しました。
■「茶茶を入れる」
「ちゃちゃを入れる」のちゃちゃは漢字では「茶々」と書きます。
由来には有力なものが二つ説が出てきました。
一つ目は人名からとられたという説。
その人の名前は、戦国時代に豊臣秀吉の側室であった「茶々」。
茶々は、近江国の戦国大名であった浅井長政の娘で、その母は織田信秀の娘である「市」。
つまり織田信長の姪にあたるのです。
秀吉は茶々の母・市に憧れていたとされており、その三人の娘の中でも母の面影を一番よく受け継いでいた
長女の茶々がお気に入りであったと伝えられています。更に、亡き親方「織田信長」の血を継いでいるとなれば話は早い。
側室に迎え入れたのも納得なのであります。
そのような事情に付け加えて、噂では当時にしては長身である170cmほどあり更に美人であったとか。
なるほど、我々のイメージの中の猿=秀吉が、尻に敷かれていても不思議ではない気がします。
今の時代でもそういった夫婦よくみかけますよね。
三頭身の不細工社長にモデル級の美女と野獣カップル。
あれこれと指図して、水を差したり邪魔する姿を創造するのは容易です。
もう一つの説は、その意味から。
邪魔をするの「邪」の「邪邪」が「茶茶」に変わり、転じて「茶々を入れる」になったというもの。
「邪邪」とは「無理わがままを言ってねだること」あるいは「いたずらに騒ぎたてる、暴れる」。
ただ、その変化の流れは明らかでないのでこちらの説はその信憑性は若干薄いようです。
茶々を入れる・・・どうやら「お茶」とは関係がないようです。
商談でも、会合でも、人が集まる場所にはお茶は欠かせません。
どちらかといえば話がまとまる場所に必要なものであり、話をこじらせる「茶茶入れ」にこの漢字が二回も入るなんて、普通に考えても不思議。
その言い伝えからも、傍若無人な振る舞い方が取り上げられることの多い「茶々」さんがその由来に関係している可能性を否定するほうが難しいかもしれませんね。
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