「ごねる」 の由来
いろいろ不平を言う、くどくどと文句をつけることを「ごねる」と言います。
日本人は特に、ハッキリ物事を言わずに周りに合わせる「空気を読む」といった風潮が強いせいか最近は「ごね得」といった言葉も見受けられるようになりました。
言ったら言っただけ得をする、もちろんそういった人は周りが見えていない、
いわゆる空気が読めない人や、最初から倫理・道徳・モラルといった意識の欠如が見受けられる人なのは皆さんもその経験から思い当たる事例があることでしょう。
しかし、誰かが声を出してきっぱりNOと言わないといつの何かその苦情の嵐が吹き荒れて社会生活が脅かされるものです。
更にアメリカ型の文化の流入からなのか「クレーム」という言葉も浸透しつつあります。
それを想定した膨大な量の説明書に我々は時に閉口させられます。
しかし、驚いたことに、この語の語源であるはずの英語の「claim」の意味は「要求」やその要求の正当性や権利を主張することでしかなく日本における、いわゆるごね得やごり押しといった不当な強迫行為といった意味はないのだそうです。
日本におけるクレームは、苦情意味する和製英語なのだそうです。
諸外国の持っている自分達に都合のいい文化を勝手な解釈で取り入れることで、相手の国のイメージすら変えてしまうのです。
こういった行為については我々も反省すべき点があるのではないでしょうか。
■「ごねる」の由来
あれこれ文句を言うこと、「ごねる」は、その昔は用い方が違っていたのだそうです。
時は江戸時代。
その時代の「ごねる」は「死ぬ」という意味で使われていたのです。
その由来が仏教で釈迦の死を意味する「後涅槃(ごねはん)」からきていることがそれを証明しています。
一方では、無理を言って相手を困らせる意の語に「コネル」があったのだそうでやはりこちらも江戸時代から用いられてきたといいます。
明治時代以降になると、後手後手と文句を言う意の「ゴテル」といった言葉がそこに加わり混同されることで、現在の「ごねる」ができたのだそうです。
ごねるとは、不平や不満をくどくどと言い立てること。
ごねるとは、自分の思い通りにしょうと文句をつけること。
決していい意味とは言えませんし、そのような行動は慎みたいものです。
人に迷惑をかける行為は、何れ自らを戒める。
正しい行為か否かは周りが判断するものです。
「ごねる」はその人の人生の結末の死に、その人の生き方の結果が現れてくることを我々に伝えてくれている気がします。
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