「骨頂/骨張(こっちょう)」 の由来
愚の骨頂 とは、この上なく愚かなこと。最も馬鹿げたこと。
では骨頂はというと、程度がもっともはなはだしいことや、この上ないさまのことを言うのだそうだ。
最近ではその多くが、悪くいう場合に用いられるらしい。
良い意味で用いられる少ない例が真骨頂。
意味は、そのものの本来の姿。(普段なかなか気づかないものだが、それが出現した時との注は必要かも )
真骨頂と言われると、それだけで意味を成すのかと思っていたのだが「真」だけで本当のといった意味を表すことは間違いなく、「骨」と「頂」という漢字がなぜ程度を表すような意味を持つのかは非常に気になる。
■「骨頂/骨張(こっちょう)」の由来
「骨頂」はあて字だといい、本来は「骨張」と書きます。
この事実だけでなんとなく理解しがたい「骨頂」。
それはやはり「頂」がてっぺんや先っぽを表すという常識からです。
「骨張」で、その意味は「意地を張る」。
これは理解できます。骨まで突っ張るのだからよほどの意地です。
「愚の骨頂」にしても、もともとは骨張と書き「愚かな意地を張る」とか「バカが意地を張る」といった意味だったのだそう。
ところがそれがいつしか「愚かさの頂上(この上ないこと)」という現在のような意味にとなり自然と「愚の骨頂」というあて字表記になってしまったのだというのです。
こりゃおどろいた!てーへんだ。
そして当て字の「骨頂」から「頂上」=「最上」「この上ないこと」といった意味が後付されたのです。
「意地を張る」意味だった「骨頂」は、「最上のもの」の意味になって一人歩きし・・・
現在に至るというわけ。
つまり「真骨頂」は近年生まれた言葉であると考えられます。
「意地を張る」ことが必ずしも悪いことだとは言いませんが、こういった歴史をみると合点が行くのではないでしょうか。
「真骨頂」の持つ「本来持っている真のすがた」の意味も現代人のちょっとした勘違いから生まれたのですね。
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